Eighter -Blindness Wizard-
54ther 〜黄泉帰る魔導遺産 B〜



#3
梓與鷹(よたか)「二人だけの世界に入っているところ悪いが話を戻していいか?」
 頬をポリポリかきながらそんなことを告げる與鷹(よたか)
エスティリオ・アリーフ・ザンスパイン「お、おお、今はそんなことをやっている場合ではなかった!」
 気を取り直してエスティリオは叫ぶ
エスティリオ「ロズエリクの青瓢箪に引導を渡すためにワガハイに協力するのである!」
※組織のトップになりあがったNo.2を『青瓢箪』って呼ぶ当たりガチでデモ〇ベインのDr.ウェ〇トだよね
與鷹(よたか)「いや、あの……」
エスティリオ「無論、タダでとは言わないのである。報酬の代わりにコレをやるのであ〜〜る!」
 ゴソゴソと鞄の中から何かを取り出すエスティリオ
與鷹(よたか)「なっ、それはッ」
 それは一つの青く輝く大きな宝石であった。
 それは、羽の様な文様のインクルージョンが特徴的な代物であった
エスティリオ「聞いて驚け!これはワガハイが大導師(グランドマスター)から直々に貰った友情の証ッ!その名もッ」
與鷹(よたか)「ブルーディスティニー……」
エスティリオ「ななっ、なんで貴様がその名を知っているのである!?」
與鷹(よたか)「もともと俺の家に伝わっていた宝石だからな、知っていて当然だ」
 そう、それは間違いようがない。王宮一級品(ロイヤルコレクション)の一つだったのだ。
※ってか、今までずっと忘れ去られてきた気もしますが、それはそれ。
エスティリオ「何を馬鹿なことを言っているであるかッ!これは大導師(グランドマスター)の先祖がWWUの最中に、どさくさに紛れて
どこかから奪ってきたという由緒正しい一品であ〜る!」
一同「『奪ってきた』って言ってる時点で由緒正しいわけねぇだろ!」
 一同、渾身の突っ込み出会った。
 そして、WWUの最中に奪われたという時点で完全に與鷹(よたか)の家に伝わる品確定であった。
與鷹(よたか)「とにかく、それは返してもらうとしてだ。今すぐ出陣するというわけにはいかんぞ」
エスティリオ「な、なぜであるか!?Heyは拙速を尊ぶ、というではないか」
一同「いや、それ、なんか違う……」
 なんで(ことわざ)に英語が?!
與鷹(よたか)「こっちにも準備があるからな」
エスティリオ「ぐぬぬ……」
 そうであるならば、仕方がない……としぶしぶ引き下がるエスティリオであった。

#4
(かみ)総介「だが、確かに悠長にもしていられないようだな」
エスティリオ「なっ、誰であるか!?」
 と、そこへ颯爽と登場するのは総介(と桜)だ!
※ちなみに、エスティリオの質問には誰も答えません。
與鷹(よたか)「総……」
総介「事態は一刻を争う」
 いつにもまして真剣な表情の総介に、思わず気圧される與鷹(よたか)與鷹(よたか)「お、おう……」
 すると、総介はまるでプ□テクトシェードでも放つかのような仕草を行う。と、同時に指を広げる
総介「四日だ!」
與鷹(よたか)「はい!?」
総介「四日で準備を済ませる!」
 だから、貴様らも四日で準備を済ませろ!と言い出す。
 そして、それだけ告げると総介は桜とともに颯爽とEighter本部を後にするのであった
一同「……」
 あの一言だけ告げるためにここにやってきたのかよ……って若干呆れる一行なのであった。

 くいくいくいくい
與鷹(よたか)「ん!?な、なんだ、なんだ!?」
 與鷹(よたか)の袖をくいくい引っ張るテノ。
テノ「時は来た!」
一同「なっ、喋った!」
 今まで『だるだる〜』としか言わなかったテノが突如それ以外の(マトモな)言葉を喋り出し、一行は騒然とす
る。
 そして、突如んがあっと口を開くテノ。すると突如ホログラムが表示される。
與鷹(よたか)「なっ、これは!?」
 映し出されたのは一人の老紳士。
 それは、與鷹(よたか)の先祖、梓大九郎ことディエクーラウ・アズルサであった。
※ってか、どこに何を仕込んでるんだこの爺さんは……
ディエクーラウ・アズルサ「この映像が開示されているということは、王宮一級品(ロイヤルコレクション)が揃ったということであろう」
 つまり、それは王宮一級品(ロイヤルコレクション)が揃いしとき、この映像が流れるようにプログラミングされていたということだろう
か……
※彼の子孫が近くにいるとかの条件もありそうだけどね。と、言うか全部揃ったなんてどうやって感知したのか、
 そっちの方が疑問だけども……
ディエクーラウ「であるならば、そこにいるであろう我が子孫に、私の遺産を託そう。それをもってして魔術師と
して更なる高みを目指してほしい」
與鷹(よたか)「いや、要らんのだけど……」
 そもそも與鷹(よたか)は魔術師じゃなくて拳法家なので、魔術師の高みを目指すためのアーティファクトとか貰っても、
嬉しくもなんともないのだ。
ディエクーラウ「頼んだぞ、私の子供たちよ……」
 まるでエル〇ランのようなセリフを残し、映像は終わる。

#5
一同「……」
與鷹(よたか)「ええと、どうしよう……」
エスティリオ「偉大なる魔術師、ディエクーラウ・アズルサからの遺産……なんたる幸運であるか」
與鷹(よたか)「いや、だとしても、俺魔術師でもないでもないし……」
エスティリオ「要らないのであればワガハイが貰うであるが」
與鷹(よたか)「それも、なんか嫌だ……」
 そう、かといって、誰かにあげるほど與鷹(よたか)もお人よしではない。
白拍子かんな「ちなみに、遺産についての詳細ってないんでしょうか?」
テノ「ある……」
 いや、ただ一言発するだけじゃなくて説明しろよ!と一行が心の中で突っ込んだ。
テノ「相続者の望むがままの形状のアーティファクトを成すことができる。それがディエクーラウ・アズルサの遺
産」
かんな「では、ナックルガードとか手甲みたいな形にすればいいのでは?」
與鷹(よたか)「あぁ、なるほど……」
 こうして、與鷹(よたか)王宮一級品(ロイヤルコレクション)を生贄に捧げてターンエンド。
 手甲のアーティファクト、天狼甲ショロトルを手に入れた。
 準備はまだ万全ではないかもしれないが、シレントワイザードとの決戦の日は間もなくだ!


END

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