Eighter -Blindness Wizard-
40ther 〜漆黒墜の警告使い( A〜
#0
場違いな黒き遺物(、その最高峰、七罪塔(。
しかし、既に残っているのは《憤怒(》と《自尊(》のみ……
ダメ元でEighterにボシ・ハラムをけしかけてみるも、結果は言うまでもなく……
途中で飽きた七罪塔(は次なる玩具を求めて暗躍していた。そして今回はそんな暗躍の結果の物語である。
#1
東京、某所
シャイターン「おめでとう、君は選ばれた」
*「な、なんだ!?」
その日、獅肆渡(誠吾が会社から帰宅している最中、謎の子供に出会った。
その子供を見かけた瞬間、コイツはヤバいと本能的に分かった誠吾はすぐさまその場から逃げ出そうとする。
しかし、場違いな黒き遺物(からは逃れられない。逃げた先にはルキが待ち構えていた。
ルシュファー「逃げる必要なんてないんだよ」
獅肆渡(誠吾「う、うわぁあああッ!」
その叫び声を最後に、誠吾は姿を消した。
大声を聞きつけて近くの住民がやってくるも、そこには誰もいなくて首を傾げることになったのだが、それはま
た別の話である。
そして、数日後、誠吾は生まれ変わった。悪い意味で
場違いな黒き遺物(に染められた誠吾はEighterを破滅へ導く刺客となったのだ。
シャイターン「さぁ!」
ルシュファー「始めようか!」
手を取り合ってニタリと笑いあうサタンとルキ
天四斗(、Eighter本部
ルシャーティー・エィユゥミス「5日と8時間25分38秒ぶりですね」
その日、珍しくルシャから通信が入った。
梓與鷹(「なんだかすごく久しぶりな気がするが……」
今日は一体どういう用件なんだ?と與鷹(が問うと、招待状が届きましたと、ルシャは告げる。
一同「招待状?」
ルシャーティー「はい。差出人は、シャイターン、ルシュファーの両名となっております」
一同「な、なんだと!?」
まさか七罪塔(から招待状が届くなどと、思ってもみなかったので驚きを隠せない一行。
寧(ろそれは招待状じゃなくて、果たし状じゃないのだろうか?
與鷹(「……そ、それで、招待状には何と?」
ルシャーティー「今から三日後、株式会社マーリン本社前で待つ……」
與鷹(「……明らかに罠だろうな……」
ルシャーティー「はい、十中八九私もそう思います」
だが、行かないわけにもいくまい……
#2
白拍子かんな「株式会社マーリン……数日前に謎の営業停止となったソフトウェア会社ですね……」
その謎の営業停止にはほぼ間違いなく場違いな黒き遺物(が関与している。
そして、その株式会社マーリンとは獅肆渡(誠吾が勤務していた会社でもある。つまり、営業停止の理由はひとつ
しかない……場違いな黒き遺物(に、七罪塔(に社員全員の天命(が奪われたため。
かくて一行は株式会社マーリン本社へと急ぐのであった。
東京某所、株式会社マーリン本社前。
與鷹(「ここか……」
会社の前には一人の男が立っていた。白銀に輝く小手とブーツを装備したその漢は獅肆渡(誠吾という。
*「おりゃあっ!死ね!與鷹(ッ!」
與鷹(「いや、もう、それいいから」
ガゴッ
*「ふげえ!?」
こんな場所でも容赦なく襲い掛かってくるバカがいる。それは化野梶太郎(だ。振り向きもせず裏拳を放って軽く
梶太郎(をノして與鷹(は近くにいるであろう総介を探す。
果たして総介は近くにいた。
上(総介「お前はどうしてここへ来た?」
與鷹(「七罪塔(から招待状を貰ったんでな……そういう総こそどうして?」
山咲(桜「株式会社マーリンの捜査です」
まぁ、やっぱりそうだよね……と與鷹(は内心思う
與鷹(「それよりも、あそこにいるあいつは誰だ?」
桜「株式会社マーリンの社員の一人。獅肆渡(誠吾と言うらしいです……」
そして、今回の敵だ!と総介が断言する
與鷹(「敵って……」
総介「まぁ、実際に見た方が早いだろ……行って来い!」
化野梶太郎(「……へいへい……」
総介の手駒となった梶太郎(には拒否権はない。てくてくと誠吾のもとへ歩み寄っていくと、誠吾はビシっと指を
突き刺してこう告げる
誠吾「警告する、それ以上近づくとケガするぞ?」
そういわれて。梶太郎(もそこで止まる。
総介「進め!」
梶太郎(「……くそっ」
ドゴンッ
梶太郎(「ぐふ!?」
一同「なっ!?」
総介に命じられて梶太郎(が一歩前へ進んだ次の瞬間、突如梶太郎(が吹っ飛ばされる。
総介「こういったワケだ、どういうカラクリか知らんが、奴に近づくと問答無用で吹っ飛ばされる」
與鷹(「……」
それはさておき、態々梶太郎(を使って実演しなくてもいいんじゃないか……って思う與鷹(だった。
続
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