Eighter -Blindness Wizard-
39ther 〜常闇孕む母子孕む A〜



#0
 場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)に、七罪塔(しちざいとう)に唆され操られた哀れなテロリスト、ボシ・ハラム。
 彼らは七罪塔(しちざいとう)の命令が神からの賜りものと勘違いしたままEighterを襲った。
 だが、その程度ではEighterは揺るがないのだった。
※いやなんか違わない?

#1
 歴史の墓場、某所……
 Eighter本部を急襲したボシ・ハラムの顛末について、勿論のことながらサタンもルキも観戦していた。
ルシュファー「……で、これは何?」
シャイターン「単なる嫌がらせ……」
ルシュファー「……」
 そう言い切ったサタンにルキは絶句。
シャイターン「《キツネザルの使途》の一人でも潰せるかと思ったけど……やっぱり無理か……」
 はぁ、とため息を一つ。
ルシュファー「最初からわかっていたことではないのか?」
シャイターン「だから、嫌がらせって言ったんだ……」
ルシュファー「あ、そう……」
 ちなみに、シレントワイザードの方を襲わせなかったのは、特に理由はないです。
 ただ、與鷹(よたか)が軽々奴らを吹っ飛ばしたことからわかる通り、結果としてはボシ・ハラムをシレントワイザードに
けしかけても惨敗する未来しかなかっただろう……
シャイターン「興味が失せたからもういいや……」
 そういって、サタンは観戦するのをやめた。
 このまま見続けても、ボシ・ハラムの連中がEighterに逆転勝利することはないだろうと踏んでのことだ。
※ちなみに、ルキは観戦を続けているなんてことはないです。
シャイターン「それよりも、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだよねぇ……」
ルシュファー「私に手伝え、ですって!?」
 プライドの高いルキは手伝えと言われても素直に手伝えない。なんせルキは七罪塔(しちざいとう)の《自尊(プライド)》である。
シャイターン「まぁ、嫌ならいいけど……」
ルシュファー「ふん、別に手伝わないなんて一言も言ってないんだからね!」
 いや、これプライドがどうこうっていう問題か!?単なるツンデレなのでは!?
シャイターン「ちょっとコレに適合する人間(パーツ)を探してほしいんだよね……」
 そういってサタンは場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)を一つ、ルキに見せる。
ルシュファー「なるほど……面白そうね……」
 かくて、七罪塔(しちざいとう)は暗躍す……

#2
 さて、話は戻って富山県、天四斗(あまよと)へ……
*「グラン・レイ・セロの三人を倒すとは、なかなかやるではないか……」
*「だっ、大戦士長!」
 狼狽える有象無象をかき分けて、更に一人の男が姿を現す。
 先ほどグラン・レイ・セロの三人が登場した時もそうだったが、大戦士長登場の際のコールも凄い。
 いや、お前ら、アイドルのコンサートじゃないんだぞ
*「無様だな……」
グラヌス・マクバ、レイド・アブス、セロニアス・ゴシュ「申し訳、ございません……」
*「だが、後はこの俺、カシム・カシム・シマハウラに任せるがいい」
化野梶太郎(あだしの・かぢだろう)「ヘッ、真打登場ってか……」
カシム・カシム・シマハウラ「我がコーランはグラン・レイ・セロの持つものよりも格上なるぞ!」
 また、きらきら輝くコーランを掲げてカシムが叫ぶ。
 そこにあしらわれているのはモース硬度10を超越せしもの、立方晶窒化炭素である!
梶太郎(かぢだろう)「へっ、なんでもいい。もう一戦ってことだろ!」
(かみ)総介「……俺はちょっと無理だがな……」
梓與鷹(よたか)「そ、総!?」
 ふらりとよろける総介を支えに行く與鷹(よたか)。
総介「俺のことはいいッ!それよりも奴を!」
與鷹(よたか)「しかし……」
山咲(やまざき)桜「警部のことは私に任せてください……」
 そういって現れた桜は総介を連れて下がっていく。
梶太郎(かぢだろう)「おっしゃ!どうやら俺たちのコンビネーションを見せる時が来たようだな!」
與鷹(よたか)「いや、お前と連携したことなんて一度もないと思うが……」
 (むし)ろ共闘の最中に與鷹(よたか)を襲ってきそうな位である
*「じゃ、俺が相手しようっか?」
一同「え!?」
 突如第三者が現れる。與鷹(よたか)梶太郎(かぢだろう)が振り向いてみると、そこには(けい)の姿があった。
與鷹(よたか)「な、なんでお前がここに!?」
天然蛍(あましか・けい)「う〜〜ん……」
 カックンと首が折れたかのような感じで傾げつつ考え出す(けい)
(けい)「そういえば、なんでだろうね!?」
 十分すぎるほど考えた末に出た答えがそれで、一同は思わずずっこける。
突込魁(とつこみ・かい)「こんのまぬ(けい)が!」
 スパァンとすかさず突っ込みを入れるのは(かい)である。
(けい)「そういえば、思い出した。前に手伝ってって言われたんだった」
與鷹(よたか)「誰に?」
 それは勿論総介にであるが、與鷹(よたか)がそれを知る由はなかった。
(けい)「でも、その時は断ったんだよね……」
 じゃ、なんで今OKしたの!?


続

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