#3
化野梶太郎(あだしの・かぢだろう)「行くぜおらぁッ空虎剪(くうこせん)！」
　一気に間合いを詰めてユースの頭目掛けて拳を放つ梶太郎(かぢだろう)
ユース・N・パワープラント「フッ紅虎爪(こうこそう)！」
　対してユースはサーベルで梶太郎(かぢだろう)の首を狙う。
　ガドオンッ
　拳と刃とが激突。しかし、拮抗する
ユース「何！？」
梶太郎(かぢだろう)「白虎噛(びゃっこごう)」
　更に梶太郎(かぢだろう)は左手で追撃の一手。肩目掛けて掌打が食らいつく
ユース「チッ、黄虎蹄(おうこてい)！」
　ダアンッ
　ユースは銃撃をもってしてこれに応戦。しかし、梶太郎(かぢだろう)は銃弾をつかみ取って見せる。
　両雄はしばらくそのまま微動だにしなかったが、やがて、双方向方へ飛び退って対峙しなおす
ユース「なるほど、こちらも本気で相手をしないといけないようだ……」
　そう言うなりドスっとサーベルを地面に突き刺すとユースは拳銃のようなナニカを懐から取り出すとそれを何と
自分のこめかみにあてる。
梓與鷹(よたか)「なっ、何を！？」
　自殺でもする気か！？と思っていた與鷹(よたか)。
　そのまさか、とでも言わんばかりに躊躇(ためら)わずに引き金を引くユース。
　タアンッ
　しかし、銃弾が発射されることはなかった。その代わりに発射されたのはブーステッドドラッグだった。
※ってか、力を得るやり方がペル〇ナ3みたいなんですが、それは……
ユース「これが真の虎伏絶掌(こふくぜっしょう)よ！」
梶太郎(かぢだろう)「ンなわけあるかバカヤロウ！」
　どこまで双虎拳(そうこけん)を虚仮(コケ)にする気だ！と梶太郎(かぢだろう)は怒りに燃えた。
ユース「さあ、来い！今度こそ本当に拳など剣と銃の前には何の役に立たんということを教えてやる！」
梶太郎(かぢだろう)「だったら俺も貴様に教えてやるよ、拳は剣よりも強しってことをな！」
　いや、それ拳じゃなくて、ペンだからね……
ユース「無彩虎襲(むさいこしゅう)！」
　ダンダンッ
　梶太郎(かぢだろう)の両目めがけて銃弾を放つと同時に斬撃を繰り出すユース。
　本来は相手から光を奪ってからの連続拳打であることを考えるとオーバーキル過ぎる応用だ。
※現廃墟(いはご)も銃撃じゃなくて斬撃で光を奪うってな応用しましたが……
梶太郎(かぢだろう)「おおおっ！極彩虎襲(ごくさいこしゅう)！」
　銃弾が来る方向が分かっているというか、狙いが分かっているからこそ、避けるのも容易い。カクっと首を傾げ
て銃弾を回避すると同時に連続拳打を見舞う梶太郎(かぢだろう)。
　ズドドドドドドッ

#4
ユース「フフフ、無駄無……むむ？！」
　ドーピングした俺には敵うまいと思っていたユースだが、相変わらず拮抗している現状に驚きを隠せずにいた。
　まぁ、それは梶太郎(かぢだろう)の使う虎伏絶掌(こふくぜっしょう)が不完全で完全に効果を発揮するまで時間がかかるだけのためなのだが、そ
んなことをユースが知る由も無かった。
梶太郎(かぢだろう)「どうした？銃と剣がなんだって？」
ユース「調子に乗るなよ貴様！」
　ダンダンッ
　右で斬撃を繰り出しつつ左では銃撃を繰り出すユース。しかし、虎伏絶掌(こふくぜっしょう)によってパワーアップしている梶太郎(かぢだろう)
は銃弾を事もなげに回避して見せる。
梶太郎(かぢだろう)「おらっ！」
　ドゴオンッ
ユース「むおっ！？」
　そして、梶太郎(かぢだろう)渾身の右ストレートがユースを吹き飛ばす。
ユース「チッ、こうなったら止むを得ん……」
　再びユースはドーピング。ブーステッドドラッグの重ね掛けだ。
ユース「死ね！翠虎弾(すいこだん)！」
　ダンダンダンッ
梶太郎(かぢだろう)「だから、無駄だッ！」
ユース「貴様がそう動くことは予測済みよ！白虎堕天(びゃっこだてん)！」
　ダンダンッドンッ
　再び梶太郎(かぢだろう)の両目めがけて銃弾を放つと同時に持っていたサーベルを心臓目掛けて投げ放つ。
梶太郎(かぢだろう)「銀號懺月(ぎんこうざんげつ)！」
　ゴガアアッ
ユース「な、なんだと！？」
　しかし、虎の咆哮と見紛う衝撃波が放たれ、銃弾もサーベルも弾き飛ばされてしまう。
梶太郎(かぢだろう)「終わりにしてやる！」
　ユースがブーステッドドラッグを重ね掛けするのがもう少し早かったなら、こんな結果にはならなかっただろう
……
　だが、梶太郎(かぢだろう)の虎伏絶掌(こふくぜっしょう)が不完全であるなどということを知らなかったから仕方のないことなのかもしれない。
ユース「巫山戯(ふざけ)るなッ！貴様こそもこれで終わりだッ！」
梶太郎(かぢだろう)、ユース「無色虎獄屠(むしきこごくと)！」
　互いに放つは双虎拳(そうこけん)究極奥義！
　梶太郎(かぢだろう)の二つ拳から放たれた拳圧が虎となってユースを襲う。
　ユースがぶん投げた銃とサーベルが機械の虎の姿となって梶太郎(かぢだろう)を襲う。
※いや、機械の虎なんてどっから湧いて出た……
ユース「ば、馬鹿なぁッ！？」
　そして、勝ったのは梶太郎(かぢだろう)だった
梶太郎(かぢだろう)「これが、双虎拳(そうこけん)の神髄だ！覚えておけ！」
　まぁ、そういう梶太郎(かぢだろう)も辛勝という言葉が似あうほど傷ついているわけですが……


続