Eighter -Blindness Wizard-
34ther 〜友剃りと女子高生 B〜
#3
夜灘、端診(「貴様に仏の慈悲を与えてやろう!」
化野梶太郎(「だから何度も言ってんだろ、要らねぇよ、ンなもんッ!」
夜灘(「仏の慈悲を拒むとは」
端診(「愚かな……」
梓與鷹(「マズイ、逃げろ!」
梶太郎(「あぁ?!撤退は士道不覚悟!双虎拳(の常識だろうが!」
いや、それはどちらかと言うと新選組なのでは!?とか言っている場合ではなかった。
ヨルダン王国コンビが消えた……と思った次の瞬間には梶太郎(を挟み込む感じで陣取る
梶太郎(「何ぃ!?」
夜灘(「煩濃猖弦錐負拳(!」
端診(「失納豺覇羽無拳(!」
ズドゴスバキベキボキッ
梶太郎(「ガハッ!?」
まずは確実に一人を仕留める……その作戦は適切であった。
暴風雨のように荒れ狂う拳打と大地を噛み千切るかのような拳打を派手に食らって梶太郎(は盛大に吹き飛ぶ。
夜灘(、端診(「まずは一人ッ!」
與鷹((チッ、くそっ、マズイな……)
テノ(だる?)
冷や汗が頬を伝う。
これまでは梶太郎(と、共闘しているとはお世辞にも言えない感じではあったが、それでも二対二でなんとか渡り
合えて来た。
だが、ここからは與鷹(一人で死合わねばならない。
上(総介「やれやれ、あまり使えなかったな……」
與鷹(「総?!」
その時、総介が満を持して参戦す。
しかも、その手に持つのは青臣(ではなく蒼王の刃(と藍后の刄(だ。
これが総介の完全体である
※いや、完全体って……
與鷹(「お、おい、大丈夫なのか……」
総介「フン、貴様は自分の心配でもしてろ!」
俺のことを気遣いながら死合える状況でもなかろうに……と総介は言う。
與鷹(「それは、そうなんだが……」
だが、考えれ見れば今、この場にシレントワイザードの魔術師はいない。それはつまり、総介の……いや、総介
に加護を授けている鬥址偶襾の力が無力化される心配がないということだ。
そして、おそらく今回はもう、シレントワイザードがやってくることもありえまい。
総介「俺たちがここでやるべきことは終わった……だから、あとは奴らをとっとと始末して帰るだけだ」
夜灘(「俺たちを始末!?」
端診(「大きく出たな……」
夜灘(、端診(「ならば、貴様から先に仏の慈悲を与えてやろう!」
#4
先ほど梶太郎(を倒したように二人がかりで一人を確実に屠る。そして、先にターゲットに選ばれたのは総介だっ
た
総介「フッ」
夜灘(、端診(「何!?」
発想はよかった……だが、相手が悪かった。
総介はニヤリと笑みを浮かべると與鷹(と背中合わせになる。
これで挟撃の危機は回避できた。更に二対二のまま死合を続行できるというメリットもある。
夜灘(、端診(「小癪なぁッ」
だが、それでも、もはや攻撃を止めることはできない。ヨルダン王国コンビはそのまま攻撃を繰り出す
夜灘(「奈喪鋒華屍曦功(!」
端診(「鋒封矛涼矛変功(!」
総介「抉蒼紅穿(!」
與鷹(「窿狼遍厳(!」
ズドドムッ
X字に切り裂く拳打には、十字に引き裂く拳打を、触れるものを滅す掌底には相手を穿つ剣閃を
かくて與鷹(と総介はヨルダン王国コンビの攻撃を相殺して見せる
夜灘(、端診(「おのれッ!」
先程、総介を先に始末にかかるのは相手が悪かったと言ったが、しかし、仮に與鷹(を先に始末にかかったとして
も、結果は同じだったであろう。
なんせ與鷹(の使う双狼拳(の奥義には相手の攻撃を全て回避してカウンターを叩き込む必殺拳があるのだから
夜灘(「猖城鐶戯千慧功(!」
端診(「負断難至霧嘯功(!」
與鷹(「神狼九断(・来護重(」
総介「臠蒼極連(・天(!」
ゴドガガガッ
続いて夜灘(は輪を描くような感じで数えきれないほどの拳打を叩き込み、端診(は同じ個所に何度も拳打を叩き込
みにかかる。
そんな夜灘(に対して総介は斬撃の嵐を見舞ってこれを退け、與鷹(は九つの拳打を一つに束ねて端診(に抗してみせ
る。
與鷹(、総介「おおおおっ!」
夜灘(、端診(「ぬ、ぬぐぐぐぐ……」
拮抗しているかにみえるが、與鷹(、総介の方が威力は上だ。
暫くは持ちこたえていたヨルダン王国コンビだったが、しかし、最後には與鷹(、総介の手によって弾き飛ばされ
てしまう。
#5
一同「そ、そんな馬鹿な……」
DA第三分隊のリーダー格たるヨルダン王国コンビが敗北を喫するなど、DAのメンバーは想像だにできなかった。
総介「さて、まだやるのか?」
蒼王の刃(と藍后の刄(を突き付けて、総介が静かに問う
夜灘(、端診(「愚問だな……鴻延(様の命を遂行することが我らの存在意義!」
與鷹(「そうかよ……」
だったら再起不能は覚悟してもらわないとな……と與鷹(も拳を握りしめて覚悟を決め直す。
慈円(「いいえ。今回はそこまでですよ、退きなさい!」
一同「じっ、慈円(様!?」
と、ここで漸く慈円(推参。
夜灘(、端診(「慈円(様……ですが……」
慈円(「もう二回だけ、あえて同じことを言いますよ?……今回はそこまでですよ、退きなさい。今回はそこまでで
すよ、退きなさい」
夜灘(、端診(「ぐぐっ……」
同じことを一度に三回言って仏の顔も三度までと言い張る。これが慈円(の得意技だ。
慈円(「では、我々はこれにて……」
時同じくして総介も宣言する
総介「俺たちも帰るぞ」
與鷹(「え!?いいのか?」
てっきり逃がすか!とか言う展開になるのかと思いきや、帰るってことになってちょっとびっくりした與鷹(。
こうして、愛知で起きた神待ち少女の乱(いや、全然『乱』じゃないけど……)は幕を閉じた。
そして、五人の少女はやむなく自分の家に帰宅することとなったのであった。
END
前の話へ 戻る 次の話へ