Eighter -Blindness Wizard-
33rder ~鬼剃りと女子高生 B~
#3
夜灘、端診「さて、では続けようではないか!」
梓與鷹「……人質がどうなってもいいのか?とかやらなくていいのか?」
夜灘「人質……フッ、我ら大神の降真靈の過激派がそんな姑息な手段をとるとでも?」
いや、過激派なんだから当然だと思うでしょ、誰だってそう思う……
※個人の感想を含みます。
端診「貴様らも変な気を起こすんじゃないぞ!?」
一同「はっ……」
これで人質がいるから手を出せないなんて状況は回避された。しかし、どこまで信じていいものやら……と與鷹
は内心思っていた
化野梶太郎「ならば、続きといこうじゃねぇか、えぇ!?」
そして、いち早く適応したのは梶太郎だった
與鷹「あぁ、もう……」
考えるのは後だと言わんばかりに與鷹も突っ込んでいくのであった。
夜灘「煩濃猖弦錐負拳!」
與鷹「神狼九断・翳噛!」
ズドゴガガガガガガガガガガガガッ
夜灘の繰り出す暴風雨のように荒れ狂う拳打を、九回プラス九回の拳打で封殺する與鷹。
夜灘「ぬぅ……」
端診「失納豺覇羽無拳!」
梶太郎「銀號懺月!」
ズドゴガオンッ
大地を噛み千切るかのような拳打に対しては虎の咆哮のような衝撃波をもってして打ち砕く梶太郎。
梶太郎「どうした!?俺の方はようやくエンジンがかかってきたところだぜぇ!」
それは文字通りの意味である。死合の最初の頃に梶太郎が使った秘術、虎伏絶掌……梶太郎はまだまだ未熟の為
に発動してから真価を発揮するまで時間がかかるのだ。
今回は人質騒ぎで時間が稼げたのは僥倖だったと言えよう。
端診「貴様ら……やはり典解と蒙解を……」
既に天網恢恢コンビが敗れ去ったことは知れ渡っている……後は誰がそれを成したかだ。
梶太郎「あぁ?誰だそいつら!?」
與鷹「まぁ、あの時は俺と総だったがな……」
夜灘、端診「なるほど……ならば、こちらも出し惜しみをしている場合ではないようだな……」
梶太郎「ケッ、力を隠していましたってか!?」
だったら見せてみやがれ!と梶太郎は吠える。
夜灘、端診「ならば、見せてやろう、我らが真の力を!そして後悔しながら死ぬがいいわッ!」
またも、謎のポージングと同時に吠える。
ズオオオオッ
すると、どうだろう。力を温存していたというのは過言ではないらしく、ヨルダン王国コンビの気が禍々しく膨
れ上がっていくではないか。
#4
さて、與鷹と梶太郎の水と油のコンビがヨルダン王国コンビと死合っている最中、かんならは寺の奥で鴻延と対峙していた。
鴻延「なるほど……これは本気を出して相手をしないといけないようだ……」
そういって鴻延は一本の錫杖を取り出す。
それは轟曦真靈杖。大神の降真靈の高僧のみが持つことを許される錫杖だという。
鴻延「異世界の神召喚ガチャの儀式を邪魔させるわけにはいきませんからな」
※だから、その呼び方どうにかならないの!?
白拍子かんな「はっ」
鴻延「ふん」
ガキンッ
一足飛びにかかったかんなはそのまま鴻延めがけて一気に神滅超越者を振り下ろすのだが、鴻延はそれを事もな
げに轟曦真靈杖で受け止める。
上総介(閑古鳥の啼く夜にはどこにある?!)
総介がかんなに丸投げしたのにはワケがある。
※いや、理由があったら丸投げしてもいいってもんじゃないですけど……
今回の目的は大神の降真靈を撃滅することではなく、異世界の神召喚ガチャを阻止することにある。
山咲桜(警部……どこにも見当たらなそうですが……)
CPMGという小型のオーパーツCPのようなもののを駆使して探しても見つからなかったからこそ、その結果は絶対
だ。
鴻延「何かをお探しのようですが、無駄ですよ……アレはここにはないのだから……」
総介「クソッ!」
ドカンと近くの大木に拳を叩きつける総介。
鴻延「最早止めることは不可能なのです!」
コオオオオッ
その言葉が引き金になったわけでもないだろうが、今、異世界の神召喚ガチャは発動した。
神々しくも、重々しい空気が辺りを支配する。
そして、空が割れる……そうとしか言いようがない現象が発生し、神が一柱、この地に降り立つ
鴻延「おぉ、おおお!」
それはまっ黄色なフーデッドコートを着込んだかのような神性だった。
そして、風がソレを祝福するかの様に動いている。ソレは風を支配するもの……風神と呼んでも差し支えのない
存在だった。
続
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