Eighter -Blindness Wizard-
9ther 〜異天使な孤軍奮闘 C〜



#5
 シレントワイザードの野望に立ちふさがるEighter……
 斃せる時に斃す!それが傭兵の鉄則だ!(いや、お前ら魔術師だろうが!)……と、言うわけで(どういうわけ
だ?)ラキエルは単身Eighter討滅に乗り出したのだった。

 一方その頃、シレントワイザード本部では……
ネサリウス「ラキエルの姿が見えないが……」
ウェステリア「あぁ?俺が知るわきゃねぇだろ!」
 喧嘩売ってんのか?てめぇ!といつものようにイライラしながらウェステリアが叫ぶ
ネサリウス(別に貴様に聞いたわけではない)
 今のは独り言のようなものだが……
サーフィス「ら、ラキエルなら、えっと……エスティリオの元へ……」
エスティリオ・アリーフ・ザンスパイン「なぁ〜〜んであるか、ワガハイに何か用でも?」
 噂をすれば影が刺す。エスティリオ、エルザと共に推参
ネサリウス「お前の元に、ラキエルが向かった……と聞いたが」
エスティリオ「ああ、Theラキエルなら確かに来たのである」
ウェステリア「誰もお前ンとこに行ったことが嘘だとか思ってねぇわ!」
 何のために手前(てめぇ)ンとこに言ったかって聞いてんだよ!と怒り腰でウェステリアが問い正す
エスティリオ「ンなこたぁ、知らんのであ〜る」
エルザ「アーティファクトを一つ、貸してほしいというので貸してあげましたが……」
ネサリウス「チッ、あいつめ、勝手に先走りやがって……」
サーフィス「どどど、ど、どういう?」
ウェステリア「ハッ、フキエルの代わりに敵討ちってか?ざけんじゃねぇぞ!」
 ドカンと壁に拳を叩きつけながら、ウェステリアが叫ぶ。
ウェステリア「おい、ネサリウス、とっとと呼び戻せ!ってか、連れ帰って来い!」
ネサリウス「残念だが、それはできないな」
ウェステリア「あぁ?なんだと?」
 貴様の監督不行き届きだろうが!とガンを飛ばすウェステリア
サーフィス「おお、お、落ち着いて、二人とも……」
エスティリオ「まぁ、ネサリウスが動けないのは当然であるな。大導師(グランドマスター)直々の命で新入りの研修があるのだからな」
ウェステリア「クソがッ!」
エスティリオ「その発言、我らが大導師(グランドマスター)に対する侮蔑とみていいのであるか?」
ウェステリア「あぁん?いいわけあるか馬鹿野郎ッ!」
 ネサリウスが動けない、エランドラの馬鹿やサーフィスの軟弱者では話にならない。ならば俺が出向かないとい
けないのは必定。
 なんで俺の配下でもないのに、俺が出向いて後始末しなきゃいけねぇんだよ!とそんな理由で不機嫌MAXなのだ

#6
 ウェステリアがイライラしながらラキエルの馬鹿野郎を連れ戻すべく動き出したなどつゆ知らず、ラキエルはか
んなと死合を続ける。
白拍子かんな「鳳鸞舞刃(ほうらんぶじん)!」
ラキエル「生ける炎の舞(フランベ・スァパト)!」
 ズドオンッ
 横薙ぎを繰り出すと同時に平安を(もたら)す鳳凰が具現化され、襲い掛かるのだが、緑色の炎を纏った斬撃の前に斬り
捨てられる。
かんな「龍咬舞刃(りゅうこうぶじん)!」
ラキエル「生ける炎の舞(フランベ・スァパト)!」
 キュドッ
 斬撃!そして、応龍(おうりゅう)に変幻する光の龍が具現化され、ラキエルに襲い掛かる。
 それを同じく緑色の炎を纏った斬撃で斬り捨てようとすると今度は失敗に終わる。
ラキエル(やはり……警戒すべきは火の鳥の方か?!)
 ドラゴンなど、恐るるに足らず!なんて思っているラキエルだが、それはかんなの術中にはまっている証拠だ。
 かき消されるってわかっていながら奥義を繰り出す馬鹿はいない。
 あえて弱攻撃を繰り出して、ラキエルの力量から応戦できる線引きを勘違いさせているのだ。
テノ(だ〜〜る〜〜だ〜〜る〜〜)
 だが、テノだけはそれは違うとやる気なさそうに警告してくる
ラキエル(やる気が殺がれるからそれ、やめろよ!)
テノ(い〜〜や〜〜だ〜〜)
 子供かよ!
ラキエル(……まぁ、いい……確かに、よく考えてみると怪訝(おか)しいな……)
 ちょっとだけ冷静になれた。そういう意味ではテノに感謝だ。(したくないけど……)
ラキエル「フッ、お前の魂胆は見えているぞ!火の鳥を繰り出す攻撃なら俺が対処可能と勘違いさせたところで全
力全壊の一撃で俺を仕留めようってんだろ?」
梓與鷹(よたか)「……」
 だが、それを口に出してしまうのはいかがなものだろうか……
 術中にはまったふりをしてカウンターを繰り出せば勝機はあったかもしれない
※もっとも、運の女神たるかんなの前では黙っていたとしても看破されたと思いますが……
ラキエル「だから、そろそろ終わりにしようじゃないか!」
 ズゴゴゴゴッ
 ラキエルの魔力が膨れ上がっていく
かんな「……そうですね、そろそろ幕引きにしましょう……」
 かんなもまた、気をためていく。
 その結果、緊迫した空気が辺りを支配する。
ラキエル「行くぜぇえええああ!」
テノ(う〜〜し〜〜ろ〜〜〜!)
ラキエル「は?」
ウェステリア「唸る鉄刃(スタール・ストゥーネン)!」
 スドガァンッ
ラキエル「ごがへあああ!?」
一同「な、何だ!?」

#7
 次の瞬間、突如ラキエルの背後から謎の漢が襲い掛かる。その手にはハルバードが握られており、一気に距離を
詰めて一刀両断にかかってきた。
 その衝撃で、テノがラキエルから引き剥がされてしまう
ラキエル「あぐはがっ……い、一体何が!?」
ウェステリア「ラキエル、てんめぇ何、勝手に先走ってやがるんだ、あぁ!?」
ラキエル「なななっ、ウェステリア様ぁッ!?」
 相手がウェステリアだと分かってガクブルしだすラキエル。
與鷹(よたか)「あいつの仲間……なのか?」
 いきなり背後からラキエルに襲い掛かってきた漢に対してはそんな疑問が渦巻く
ウェステリア「あぁ?貴様ら、俺に喧嘩売ってんのか!」
 いや、売ってないです……
ラキエル「ウェステリア様……な、なぜここに?」
ウェステリア「てめぇを連れ戻す以外にあるわけねぇだろ、貴様、俺に喧嘩売ってんのかッ!」
ラキエル「ヒッ、滅相も……」
 借りてきたの様に大人しくなるラキエル。
ウェステリア「いいか、てめぇら、今日のところは引き上げてやる!だがな、てめぇらがシレントワイザードに盾
突くってんならいずれ、潰す!」
 ギロリと與鷹(よたか)らを睨み付けるとウェステリアはそんなことを叫ぶ
ウェステリア「再々の黄門(リレミト)ッ!」
 カカッ
一同「うっく!?」
 そうして、ウェステリアはラキエルと共に帰っていた……
與鷹(よたか)「な、何だったんだ?」
テノ「だるだる〜〜〜」
一同「ええ!?」
 テノを残して……
 忘れ物……と言いつつ、どこに届けていいものかもわからない……
 仕方がないのでEighter本部に連れて帰ることになるのだが、まさかコレが後にあんなことになるとは、誰も知
る由もなかった……


END

前の話へ 戻る 次の話へ