Eighter -Bizarre Investigate-
51ster 〜鮮闘(せんとう)・築地VS豊洲 B〜



#3
 豊洲と築地。お互いに、止ま〜〜ら〜ない〜〜未来を〜〜目指〜して〜〜♪、譲〜〜れ〜ない〜〜願いを〜〜、
抱〜〜きしめ〜て〜〜色褪せない〜市場の地図〜〜、日本にかざそう〜〜♪
※いや、どこのレイ〇ースだよ!
*「さぁ、いよいよ始まりました。築地と豊洲、互いの維持をかけた料理バトル。決戦の場所はここ、凍京(とうきょう)ビルド
ダイバーズシティー!」
 決戦の場はお台場にある一大施設、凍京(とうきょう)ビルドダイバーズシティーで開催される運びとなった。
 今回ばかりは嫌がらせ抜きの真っ向勝負。この料理勝負の勝敗をもってして豊洲と築地、どちらの格が上かが決
まるのだ。
※どっちに市場を移すかが決まるわけではない。と、言うか、豊洲移転はもはや決定事項なので、覆せないのであ
 る。
 ちなみに、司会担当はなぜか警視庁の警官である。お前ら遊んでんじゃねぇよ!
警官「まずは赤コーナー、築地料理人軍団。いずれも築地を仕切る重鎮中の重鎮。なんと一説にはあの海原〇山に
も認められたという、至高の料理人と言っても過言ではない集団です」
一同「ウオオ〜〜!」
警官「続いて白コーナー、豊洲料理人軍団。こちらは自らを究極と名乗る料理人の集団です」
※いや、至高と究極って、美味〇んぼじゃないんだから……
一同「え!?えぇ……!?」
 しかし、やってきた豊洲の料理人の集団を見て一同は唖然とする。
 それもそのはずである。豊洲の料理人として出てきた集団は、ビキニやら、V字水着やらともかく肌の露出が多
い女性の集団であった。
 しかも、みんな一様にメガシンダ状態である。
 と、いうか、彼女たちは揃いも揃ってメカ耳を付けていた。要するにアンドロイドである。
警官「こ、これは……?!」
 司会担当の警官が思わず困惑していると豊洲代表が口を開く
アバンドック・ラ・ラポート「彼女たちこそ新世代を担う料理人ロボット!その名も、パパ活の鋼乙女(クッキングパパ)よ!」
一同「……」
 ブーイングが巻き起こりそうなネーミングであった。
 そもそも、そのネーミングとこの恰好ではシェフというよりもラブドールである。
警官「し、しかし、これはなんというか、きわどい恰好ですね」
アバンドック「フッ、人間じゃないから恥ずかしくないもん!」
一同「……」
 そりゃそうだ。

#4
浜離宮蔵摩(ぞうま)「奴ら、巫山戯(ふざけ)たことを……」
 早くも(ポロリ目的で)豊洲派が謎の優位を得ていることに苛立ちを隠せない築地派であった。
警官「と、ともかく、料理勝負、はじめぇ!」
 ゴワァンとどこから持ち出したのか中華料理店で見かける銅鑼を叩き出す警官。
※本当にどこから持ってきた!?
 豊洲派のパパ活の鋼乙女(クッキングパパ)たちは一斉にNow Loading...と不気味に呟きだす。どうやら広大なネットの海から料理
のレシピをDL(おと)しているようだ。
蔵摩(ぞうま)「ヘッ、マニュアル通りにやってますというのは阿呆のやることだ!」
 一方、築地の料理人集団はレシピなど不要!頭の中に叩き込んだレシピがあればこその芸当である。
 そして、パパ活の鋼乙女(クッキングパパ)軍団は驚きの行動に出る
 ギュワイ〜〜ンッ
一同「な、なにぃ!?」
 あらゆる食材をミキサーにかけてドロドロの流動食みたいにしていく。
蔵摩(ぞうま)「やはりロボットに料理など不可能だったようだな……」
 鼻で笑うは築地料理人
アバンドック「フッ、この食材は生まれ変わるのよ!」
 対して、小馬鹿にするは豊洲料理人
一同「何だと!?」
警官「ま、まぁ、まずは料理に集中してください……」
一同「……」
 全ての勝敗は料理で決める!築地と豊洲の代表はそれぞれの料理に集中するのであった。

 やがて、料理もクライマックスへ……
*「美味しくなぁれ、萌え萌えきゅん」
 メガシンダ状態で形だけは秋葉原のメイド喫茶にいるメイドみたいな、いわゆる両手でハートを作っての動作を
行うパパ活の鋼乙女(クッキングパパ)集団。だが、それはもはや一種のサイコパス案件である。
警官「料理時間終了、そこまでッ」
 再びゴワァンと銅鑼を打ち鳴らす警官。
 それを見て、この勝負、時間制限あったんだ……なんてことを思う観客一行であった。
蔵摩(ぞうま)「これが俺たちの最高傑作だ!その名も築地海鮮(きわみ)!フッ、私の料理は凶暴だ!」
 まるで食材が生きているかのような、海鮮丼がそこにあった。
蔵摩(ぞうま)「機械なんかになぁ、心震わせる料理を作れるわけねぇだろ!」
アバンドック「フッ、ならば豊洲の神髄、とくと見よ!これぞ、究極の板わさッ!」
一同「なっ、なにぃ!?」
 まさかカマボコが出てくるとは思いもしなかった一行であった。

#5
 しかし、考えて見ればわかったかもしれない。あらゆる食材をミキサーにかけてドロドロにして、作り出す料理
と言えば、すり身のような練り物だ……
 さておき、試食と判定の時間がやってきた
*「あごがががっ!?この海鮮丼……タコの吸盤が生きてるッ!……こんな活け造り技術は築地の職人だからこそ
できる至高の一品……」
*「くっ、このカマボコ、一切のムラがないッ……完璧な調和……これは人類には成しえない機械だからこそでき
る芸当かッ!?」
*「馬鹿なッこれはホッケ!?生のホッケは北海道でしか食せないはず……それを東京で食せるとはこれが築地の
職人の底力かッ!?」
*「ぐうおっ!?この山葵(わさび)はッ!鮫革ですりおろした究極の一品……鼻を突き抜けるこの辛さ……やばいですね…
…それだけじゃねぇ、このカマボコは、野菜の風味がッ!これは野菜を食うのを嫌う子供でも食せる正しく新世代
の味ッ!」
 築地と豊洲、その粋を極めた料理の勝敗を決するための投票は割れに割れた……
 もはやこれは豊洲 VS 築地ではない、機械 VS 人間の料理勝負と言っても過言ではなかった。
 そして、勝敗は……引き分けとなった
アバンドック「フッ、やるじゃねぇか!」
蔵摩(ぞうま)「てめぇの方こそなッ!」
 そして、豊洲と築地は互いに不可侵条約を結ぶことになったのだった。


END

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