Eighter -Bizarre Investigate-
21ster 〜透明なるは罪の色 B〜



#3
 北海道、某所にて起きた殺人事件……どうやら彼女は出会い系サイトを利用していたようであるが……相手の男
性は事件に関係があるのか……ないのか……今、総介が事件の犯人・彼女のもとへと出向く……?
(かみ)総介「……行くぞ……山咲(やまざき)山咲(やまざき)桜「はい、警部」
 かくて、2人は道警へと出向く
 北海道、道警察
式挺冠人(しきて・かんと)「かっかっかっかっかっかかかか……(かみ)警部ぅう!!?」
総介「……お前ら、もう、そのリアクションは飽きたぞ……」
警官「いや、飽きたぞ……と言われましても……」
 どうしろって言うんですか……と無能警官……それに対し、総介は平静でいろバカヤロウ!と怒号。
桜「……さて、本題に入ります。……出会い系サイト殺人事件のことですが……」
冠人(かんと)「あぁ、そのことでしたら、今、容疑者である、江渡言葉を……」
総介「彼は事件とは関係ない……いや、間接的には関わりがあるのだろうが、彼が彼女を殺した犯人では無い!」
 断言する総介……そのあまりの自信に一同は騒然
一同「えええ!!?」
※ちなみに、真理の断片の見せる未来と彼の推理による結論の2本柱であるための断言です。
警官「し、しかし……」
警官「……手袋をはめて……殺したとは……」
総介「フン、だとしても、現場に凶器を残す理由は何だ?」
警官「……あ、そうか……普通、処分とかします……よね……」
 処分できないのなら、指紋が残らないように細工を施すはず……もし、突発的な犯行ならば、なおさら……
桜「……今回の場合、拳銃だけは処分できなかったんです」
冠人(かんと)「ど……どういう……」
警官「ま、まさか……その……本当に……で、でも……」
 と、1人分かりかけた警官……彼は前回の話で鑑識の結果を報告に来た男である。
※ちなみに、前回彼は取り調べ室に飛び込んできたものの、まだ報告はしていなかった模様。(と、言うことは、
 総介ら2人……なんてタイミングで舞い戻ってきたんだ……)
総介「……ほう……分かっているヤツもいるじゃないか……」
警官「ば……バカな……だって……だとしたら……犯人は……」
 その報告を市に来た警官は……まだ、自分の持っている情報が正しいとは思えず混乱している。
冠人(かんと)「……大丈夫……か!?」
 ありえない、あり得るはずがない……と1人ぶつぶつ呟くその警官に……流石に一行も心配になってくる

#4
冠人(かんと)「ま……まさか……自殺だったとでも!?」
 そんな中、式挺(しきて)警部が呟く
警官「そうか!既婚者であるがゆえ、断られた……だから、生きていても仕方がないと……」
一同「そんなことでいちいち自殺していたら日本は死体の山だ!!」
 話の腰を折る無能警官は置いといて、鑑識の結果を報告に来ていた警官は恐ろしい結論を言い渡す……
警官「だって……だって……だったら……犯人は……その娘さんですよ!!」
一同「ンなぁにぃい!!?」
 一同騒然……
冠人(かんと)「馬鹿なっ!?」
警官「……だから、自分は……先ほどからこの報告に眼を疑っているわけですよ……」
冠人(かんと)「ありえん!ありえんぞ!!」
警官「で、ですが、警部……凶器の拳銃から、娘さんの指紋は検出されたんです」
冠人(かんと)「興味本位で触ったときについた指紋かもしれんだろ……」
警官「興味本位で拳銃を両手で構えて、……引き鉄まで指をそえますか!?」
冠人(かんと)「……何ぃ!!?」
警官「……仮にそうだとしてもだ……クレジットカードと現金は……」
桜「事件後、近くの川で釣りをしていた男性が上流からやってきたクレジットカードとお札を拾い、交番へ届けた
との情報が入っています」
警官「……そのクレジットカードの所有者の名前は……」
総介「瓜林晴菜だ!」
一同「……」
警官「……じゃあ……この事件って……」
総介「フン……出会い系サイトで知り合った男性と待ち合わせたのだが、その男性は子持ちの既婚者に興味を示さ
ず、その話はなかったことになった……」
桜「かくて、男性が帰ったのち、母親は娘に怒りの矛先を向ける……と、そんなとき、娘はどこからか入手したデ
ザートイーグル.50AEを撃ち、母親を殺害……そして、財布から現金とカードを抜き取り、川に捨てて隠滅……疲
労が限界に達した彼女は戻ってきてその場で気絶した……」
 これが……事件の真相だ……と総介、桜は語る
※で、肝心の拳銃はどこから入手したんだ……?という最大の疑問が……
一同「……そんな……バカな……」
 あまりの事実に一同唖然……
総介「お前らは、拳銃の出所を探れ!」
一同「い……いえっさ〜〜〜!!」
 だが、しかし、5歳にも満たないような女児を裁ける法はなく……事件は薄れていく……
 また、少女がどこから拳銃を入手したのかは終ぞわからなかったという……
※女児に罪の意識はなく……故に罪の色は透明である


END

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