Eighter -Bizarre Investigate-
21ster 〜透明なるは罪の色 A〜
#0
罪の意識のない殺人は、無罪か、有罪か……
これは、北の大地で起こったとある殺人事件を綴った事件簿である。
#1
北海道、某所
警官「式挺警部……」
式挺冠人(「ん……むぅ……」
現場に駆け付けた警官はそこにて、殺された女性と重症を負った少女の姿が……
警官「……財布や金目の物が盗まれている……形跡がありますね……」
冠人(「ふぅむぅ……」
とりあえず、怪我をしている女児を病院へと搬送する警官……
そして、一行は捜査に乗り出したのであった……
北海道、道警察
警官「あ〜〜、女性の名前は免許証より瓜林晴菜であることが判明しました。怪我をしていた女児はその娘の仁美
と言うらしく……」
警官「また、死因ですが、これは見てのとおり、銃殺で、現場におちていたデザートイーグル.50AEであることが
確認されており……」
警官「それと、彼女の持っていた携帯の履歴には出会い系サイトのログが残っており、どうやら、事件時刻、男性
と待ち合わせをしていたようです」
冠人(「なるほどな……」
警官「更に、調査の結果、相手の男性の名前もわかっております」
冠人(「おし!!」
と、いうわけで、早速式挺(警部ら一行は問題の男性(名前を江渡言葉と言うらしい)の元へと向かう
北海道、某アパート
キンコ〜〜ン
警官「江渡言葉だな?……警察だ!」
江渡言葉「は、はぁ、何でしょうか?」
突如現れた警官に面食らう言葉……別に疾しいことは……していないわけではないけれど……
冠人(「瓜林晴菜殺害の容疑で……署まで同行してもらおう」
いや、なに、別にどうこうするわけじゃないさ……とダジャレを言い出す式挺(警部
言葉「……晴菜……!?」
だが、そんな女のことなど聞いたことが無いので首をかしげる言葉……
冠人(「……貴様が出会い系サイトで知り合った女性のことだ!!」
言葉「ばねっち!?……えぇ!!?……いや、俺は何も……」
※ばねっち……きっと晴菜(だけに春=スプリング≒バネといったところか……
警官「フン、貴様が彼女を殺したことは分かっているんだ!とっとと署へ来てもらおうか!!」
言葉「だから、俺は何も知らないッ!!」
冠人(「話は署で聞く!!」
……と、言うわけで、言葉は警官に拉致され、そのまま署へと連れて行かれる
#2
北海道、道警察
言葉「だから、俺は何もしていない!!確かに、彼女とは逢ったが……」
そこで口を噤む言葉
警官「あったが……?何だ!?」
言葉「知らなかったんだよ!!あいつが子持ちの女だなんて……」
次に出てきた言葉に一行は困惑する
冠人(「……はい!?」
言葉「分かるだろ、警部さん、俺、既婚者は趣味じゃないんだよ……」
冠人(「いや、アンタの趣味なんてこっちが知る由もないし……」
そもそも、そんなこと聞いてないから!と式挺(警部
警官「そうか、それで、未婚の女性じゃないとわかり、カっとなって殺したわけだ……」
言葉「ンなわけあるかいッ!!」
ダンッ
机を叩いて抗議する言葉
警官(……やれやれ……困ったものだな……)
警官(ええ……)
警官(人妻の魅力に気付かないなんて……)
一同(違ッ!アンタの方が今は困ったモンだ!!)
バムッ!!
と、無能警官が無能な会話を行っていると、そこへ勢いよく警官が1人
警官「式挺(警部……鑑識の結果なんですが……凶器についていた指紋と彼の指紋は一致しませんでした……」
冠人(「手袋をはめていたということも……考えられるだろう……」
警官「……あと、もう1つなんですが……」
冠人(「ん?どうした!?何かあったのか!?」
警官「……それ……が……」
顔色が曇る警官であった……
……と、ここで、唐突ですが、話の視点を切り替えます……
北海道、事件現場
上(総介「山咲(……調書は……?」
山咲(桜「はい、ここに……」
事件現場にて、総介は桜と共に……
総介「フム……なるほどな……」
調書を読んだ総介は、1人納得する。
総介「……やはりか……拳銃に残っていた指紋は……彼女のものだったんだな?」
桜「はい。病院の方でも……火薬の臭いがした、との報告をうけています」
総介「……そうか……」
顔色が曇る総介……
総介「……事件の起きたのち、近くの川で釣りをしていた男性が上から流れてくるクレジットカードとお札を警察
に届けた……という報告も入っている」
※その人、ネコババしなかったんですね、えらいですねぇ……(ちょ、今、そんな点を感心している場合じゃない
ですから……ってか普通はネコババしますよ……みたいな発言はどうかと思うのですが……)
……総介は、事件の犯人を知ったのか……そして、それは……一体……誰なのか!?
続
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