奠夷瑪ディーヴァ外伝
第5章 〜人神の『愛』〜



異教徒の巣窟・・・これまで不可侵の領域だったシャン山についに帝国の魔手が伸びる・・・はたして・・・
ストラは・・・奠夷瑪ディーヴァは・・・
シャン山
奠夷瑪ディーヴァ「・・・ストラ・・・お前はどうする?」
ストラ「何が!?」
奠夷瑪ディーヴァ「・・・いや・・・何でもない」
奠夷瑪ディーヴァ(私をやつらに差し出し、この山を守るという選択肢もある・・・が、コイツはしないだろう・・・
 何よりもたとえ実行したところでストラも同じく殺される・・・か)
ストラ「奠夷瑪ディーヴァはここで待ってて・・・」
奠夷瑪ディーヴァ「何をバカな・・・か弱き人間に何が出来るというのだ・・・」
ストラ「・・・」
だっ
しかし、奠夷瑪ディーヴァの言うことを聞かず、ストラは降りていく
奠夷瑪ディーヴァ「待て・・・ストラ・・・」
ばっ
それを奠夷瑪ディーヴァも追う・・・
そのころ・・・シャン山のふもとでは・・・
セレスティン「よし、全員配置に付け・・・」
一同「はっ・・・」
セレスティン「山から出て行ったものは無いな?」
*「はい。いません。」
と、斥候は答える・・・
セレスティン「よし、異教徒どもはまだあの山の中にいるのだな・・・よろしい、アレを出せ」
*「はっ・・・」
ゴロゴロゴロゴロ
発電機のようなものを持ってくる
セレスティン「今回は逃がさん・・・こいつで動きを止め、『槍』でトドメを刺してくれるわ!・・・始動!」
一同「始動!」
ヴウウ〜〜〜〜〜〜ン
音を立てて機械は駆動する
シャン山、中腹
奠夷瑪ディーヴァ「待てといっているのだ・・・ストラ・・・」
バッ
ストラの前に立ちはだかる奠夷瑪ディーヴァ
ストラ「奠夷瑪ディーヴァ・・・」
奠夷瑪ディーヴァ「お前が行った所でどうにもならん・・・」
ストラ「・・・確かに・・・奠夷瑪ディーヴァ・・・君の言っていることは正しいと思う・・・でも・・・」
逡巡するストラ・・・
ストラ「・・・力がある、無いなんてのは関係ないんだ・・・愛するものがいるのなら・・・それを守ることは
 漢としての義務だ!」
奠夷瑪ディーヴァ「なっ・・・バカな漢だな・・・お前は・・・」
ストラ「・・・ああ、そうかもね・・・」
まっすぐで素直でどうしようもないほどのバカ・・・
奠夷瑪ディーヴァ「・・・だが、気に入った・・・」
ストラ「それはどうも・・・」
奠夷瑪ディーヴァ「だから・・・お前に私の力を使うことを許可しよう・・・」
ストラ「へ!?」
奠夷瑪ディーヴァ「もともと契約とはそういうものだ・・・お前が私に精気を送るかわりにお前は私の力を使える・・・
 それが神との契約だ・・・」
ストラ「え!?ええ!?」
把握しきれない様子
ストラ「って・・・つまり・・・?」
奠夷瑪ディーヴァ「行くぞ・・・いっきに山を降りる」
ストラ「え?・・・あ、・・・ああ」
ドギュアッ
ストラの手をとると一気に跳躍し、そのまま山を降りる
ボッ
一気にふもとへ・・・
*「隊長・・・来ました・・・」
セレスティン「よし、ドラウプニルを発動させよ!一気に攻撃にうつる!」
一同「ハッ・・・ドラウプニル発動!」
奠夷瑪ディーヴァ「はあ!!!!」
バヂイイッ
奠夷瑪ディーヴァ「ぐ・・・ぐうう!!?」
ビタアアアッ
突如、奠夷瑪ディーヴァの動きが止まる
ストラ「奠夷瑪ディーヴァ・・・!?どうしたの!?」
金色に光るわっかが奠夷瑪ディーヴァを締め付け、動きを封じる
奠夷瑪ディーヴァ「くっ・・・こ・・・これは!?」
セレスティン「・・・ふっふっふ・・・対神用の捕縛装置・・・ドラウプニル・・・」
※ドラウプニルって黄金の腕輪であって黄金の拘束具じゃねぇだろ・・・
奠夷瑪ディーヴァ「ぐ・・・ぐうう・・・」
動こうとするが動けない奠夷瑪ディーヴァ
セレスティン「動けまい・・・異教徒・・・」
*「隊長・・・『槍』です・・・」
すっと槍を渡す
セレスティン「フフン・・・」
ストラ「奠夷瑪ディーヴァ・・・」
動けない奠夷瑪ディーヴァに代わってストラが前に出る
奠夷瑪ディーヴァ「ストラ・・・退け!」
ストラ「・・・いや、奠夷瑪ディーヴァ・・・ここは僕が何とかする・・・ドラウプニルの発生機さえ壊してしまえば」
セレスティン「キサマに破壊できるかな!?」
ついに・・・悲劇は起こる・・・世界を巻き込んだ・・・未曾有の出来事が・・・


続

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