朱い宇宙そらの侍・終章ファイナル
第1幕 〜果て無き戦いへの前奏曲プレリュード



ひかるは帰って来た……が、一連の事件はまだ終結してはいなかった……そして、烏丸帝国との最後の死合が
……始まる……?
某所
*「……烏丸様を2度も投入したにも関わらず失敗した件についてだが……」
*「……帝国の計算に狂いは無い……これは確かだ……」
*「だが、2度も計算が狂った……これはどういうことなのか……説明してもらいたいものだ……」
*「つまり、それは計算外の因子によるものであって……」
*「その因子とは……?」
*「……大典光おおのり・ひかる……」
*「先々の戦いにおいて、烏丸様の傑作が取り込んだ人物の息子というやつか……しかし、何故だ!?」
*「彼が神鉄の真の力を解放していると考えれば……納得もいくかと……」
*「馬鹿な……これまでに神鉄を扱ったもので……そのようなものなど居なかったはずだ……創始者の
 ……『彼』以外にな……」
※そういや、神鉄製ヒューマノイドの製作者って誰なんでしょ?(うぉい!)烏丸の夫みたいな人だったら
 面白いな……宇宙を巻き込んだ夫婦喧嘩って感じで……(うわぁ……巻き込まれた方すっげぇ迷惑!)
*「だが、現に……」
*「……もしも……彼が創始者の転生後の姿だとしたら……?」
※あ、じゃ、もう、その製作者死んでいるんだ……
*「ふむん?」
*「それはそれでいい……もう1つ……消滅したはずの0013ナルグ・ナルグ・アゥ・キリーが生きて
 いたことについてだが……」
*「……確かに……」
*「だが、ヴェルクシリーズならば、バックアップもあってもおかしくないのでは……」
*「しかし……型番が同じわけはなかろう……記憶も、な?」
一同「……」
*「……まぁ、良い……ヴェルクシリーズのうち残っているものは?」
*「……おそらく、ほぼ全員残っているものと……」
※ヴェルクシリーズって何対いるんだろうねぇ?少なくとも13体……?いや、0000から始まっていたら
 14体か……あ、Wシリーズみたいに17までいるのもいいかも……(よくねぇよ!)
*「……アルフェスシリーズについてはほぼ駆逐が完了したとの報告があります」
*「……アルフェスシリーズしか斃せないなどと……帝国の名折れだな……」
*「……はっ……しかし……」
*「……良い……」
※アルフェス、ヴェルク……ってきっとアルファベットのA、Bみたいなもんだろうねぇ……きっと
 アルフェスシリーズは純神鉄、ヴェルクシリーズは真神鉄で作られたヒューマノイドなんだろうなぁ……
烏丸・アマツ「んふん……面白いじゃないか……僕の計算を狂わす唯一の存在……」
一同「しかし……烏丸様……」
烏丸「まぁ、計算通りに動く戦局も飽きてきたんでね……」
*「し、しかし……烏丸様……」
烏丸「彼らは見ていて飽きないよ……本当に……次はどのような計算外のことを起こしてくれるんだろう
 ねぇ……?うふふふ……」
一同「烏丸様!!」
烏丸「……ふふふ、大丈夫さ……所詮彼らが斃したのは僕の幻影にしか過ぎない……幻影如きを斃した
 ところで僕には勝てないさ……」
*「……」
烏丸「……さて、じゃあ、そろそろ、行動を開始しようとするか……」
一同「ハッ!烏丸帝国に栄光アレ!!!」
・
・・
・・・
とまぁ、銀河の果てでの会話は……まぁ、いいとして……(いいのかよ……)地球、天四斗では……
SS学院寮
大典光おおのり・ひかる「……久しぶりだな〜〜、ここも……もう何年も来ていないってな気がするぜ……」
安童あんどう切子「……」
ひかる「……あ、そういや、返し忘れてたな……長尺刀コレ……」
長尺刀を切子に返そうとすると……
切子「……いい、あげる」
ひかる「はい!?……」
切子「……それは私の半身……あなたにあげる変わりにあなたの半身を私に頂戴」
ひかる「……へ!?……いや、何を言って……」
ズドムッ
突如ハラに切子の拳がめり込む
ひかる「ぬお!!!痛……くない!!?何で……!!?じゃなくって……切子……お前……何!!?」
ズズズズッ
ひかるの体内から刀が取り出される
ひかる「なななな……何いぃい!!?」
ズリュンッ
それは……ひかるが持っているような……長尺刀……
ひかる「え!?え!?……な……何!?それ……切子、お前……何を!?」
切子「……これはあなたの半身……」
ひかる「いや、意味がよく分からないんですけど……」
切子「安心して……」
ひかる「何を!?」
切子「……神鉄を信じて……」
ひかる「だから……」
切子「……私を信じて……」
ひかる「……」
切子「……」
しばし無言のまま見つめあう2人
ひかる「……ああ、もう、分かった分かった……」
……そのころ……安子は……
切綱きりつな安子「……来るか……次の烏丸・アマツ……」
寮の屋根の上に佇んでいた……
※安子は寮に入ったのでしょうか……?と、いうか、それ以前にSS学院に入ったのか!!?
安子「……しかし……私も早急に見つけないといけないな……このままでは……烏丸帝国に勝つことは
 危ういかも……」
安子は何を見つけなくてはならないのか……?
安子「……早くしないと……でも、急いではダメ……」
自分に言い聞かせるように呟く安子……
安子「……」
ヒュオッ
そして、安子は闇に消える……
※本当に、安子はどこに住んでいるの!!?
……とまぁ、各々の思わくはそれぞれ……そんなこんなで、烏丸帝国との最後の戦いを控えた一夜は明ける
のであった……
※別に決戦前夜ってわけでもないんだけどね……

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