朱い宇宙そらの侍・祖章エデン
第34幕 〜ワラう狂科学者 前編〜



ひかるの仇は液体金属製ヒューマノイドに取り込まれたひかるの父親であった……さらに、そのヒューマノイドを作った
のは烏丸であり……このダブルの衝撃の事実に……ひかるは……どう動く!?
ズオオオオオッ
世太せいたの体から徐々に刀が取り出され……るが徐々にその速度も鈍る
大典世太おおのり・せいた「……ひかる……すまなかったな……」
大典光おおのり・ひかる「な……何言ってんだ!?親父!!?」
世太せいた「……お前にとって俺は仇……だがな……お前を殺さなかったことは……俺の精一杯の抵抗……
 それだけは……忘れないでくれ……」
ひかる「何……言ってんだよ……オヤジ!親父!!」
世太せいた「ぐ……おおおおおお!!!!」
ガッ
両手で体内から引きずり出される刀を掴む世太せいた
烏丸・アマツ「無駄だよ……そんなことをしても手が斬れるだけさ……」
ひかる「や……やめろおおおお!!!」
烏丸「君は後で殺してやる……おとなしくしてろ!」
ドウンッ
ひかる「ごあ!!?」
衝撃波で弾き飛ばされるひかる
ズアアッ
世太せいた「ご……あああああ!!!!?」
ボシュアアアアッ
その間にも刀は引き抜かれ……世太せいたはその場に頽れる
ひかる「……お……オヤジぃいい!!!」
烏丸「うふふふ……あはははは……」
ひかる「……許さん!許さねぇぞ!!貴様ぁ!!!」
ドッ
そのまま飛び掛るひかる
烏丸「アハハハハ……滑稽だよひかる君……素手で僕に立ち向かおうだなんて……実に滑稽だよ……」
ひかる「うるせぇええ!!!!」
烏丸「ふぅ、こんな簡単に君を殺すのももったいないけど……仕方が無いよね……さよならだ!」
ゴギャインンッ
烏丸の斬撃……だが、それはひかるに入ることは無かった……
烏丸「な……何!?」
ひかると烏丸の間に切子の長尺刀が割って入ったのだ……
※ちょっと前に切子が刀で世太せいたの斬撃を受けなかったのはこのためです。(←どんな伏線だよ!)
ひかる「切子……」
切子(……神鉄を……私を信じて……)
ひかる「……」
がっ
真神鉄の長尺刀を握るひかる
ひかる「烏丸……貴様の野望はここで潰える!!」
烏丸「アハハハハ……やってみるがいいさ!」
ゴギャイインンッ
そして組み合う2人……
・
・・
・・・
一方……ひかるを追ってきた一行は……
日宗三月ひむね・みつき「くっ……どうやらここが敵の本拠地のようね……」
珠数恒次たます・こうじ「だな……」
ガギンッギギインッ
ひかるが訪れているであろう場所までやって来たのだが、足止めを喰らっている状態
国田正貫まさぬき「……とにかく、今はこの状況を切り抜け、ひかる様、切子様の元へ行くことが先決」
綱國丸鬼こうこく・まき「……かかってきなさい!我が討夜水月とうやすいげつ流の錆にしてあげますわ!!」
ガギンッズドオムッ
*「ぐ……ごおお!!?」
正貫まさぬき(……ひかる様……今頃……真実を知っているやもしれません……)
丸鬼まき(ええ……だとしたら……戦力が半減しているかも……しれないってことでしょ!?)
正貫まさぬき(……ならば……お嬢様は先にお進み下さい……ここは私が1人で……)
丸鬼まき(ダメよ!!そんなこと……)
正貫まさぬき「大丈夫です。お嬢様……私は常にあなたの傍に……ですが、今日ばかりはどうかお許しを……」
丸鬼まき「……」
ギャギャイインッ
丸鬼まき「……みんな……先に進むわよ!」
三月みつき「え!?ちょっと……」
丸鬼まき「ここは……正貫まさぬきを信じて……いい?」
恒次こうじ「……OK……死ぬなよ!執事さん!!」
正貫まさぬき「了解です」
たったったったったっ……
そして、3人は正貫まさぬきをその場に任せ、ひかるのもとへ……
正貫まさぬき「……さて……お嬢様も近くにいませんし……私も心置きなく戦えます」
*「ハッ……何が心置きなく戦えますだぁ!」
*「心置きなく死んでくれ!!」
正貫まさぬき「……神鉄手甲の麗暴姫ジェノサイド・クィーンと双璧を成すと呼ばれた私、懾伏を呼ぶ鏖豺の主エクスターミネイト・エンペラー
 の刃……とくと味わってくれたまえ!おおおおおおお!!!」
※執事さんにそんな異名が!?
一同「……!!?」
正貫まさぬきの雄叫びに微動だに出来なくなる一行
正貫まさぬき「奥義……無音の鎮魂歌リート・オーネ・ヴォルテ!」
ズドオムッ
気の刃を縦横無尽に走らせ辺り一面を切り刻む
・
・・
・・・
そのころ……ひかるを追っていた3人は……
丸鬼まき「……正貫まさぬき……」
三月みつき「……きっと大丈夫ですよ」
恒次こうじ「おう、この俺が言うんだから大丈」
三月みつき「アンタが言うと不安だわ……」
恒次こうじ「……」
丸鬼まき「そうね……今は彼を信じて……進みましょう……」
たったったったったっ……
ギインッガギインッガガンッ
恒次こうじ「斬撃音!?」
三月みつき「……近いわね……」
ダダッ
……そろそろクライマックス!?


続

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