Eighter -Verdant Nightmare-
7ther 〜虹の彼方に傾く者 A〜
#0
月で始まった『旻天』の破壊神、零道漓(との死合。
かなりが一人で零道漓(を圧倒し、最早勝利は確実かと思われたその矢先、形勢逆転!
かなりは直撃を受けて派手に吹き飛ばされる。
#1
白拍子かれん「嘘でしょ……ま、まさかかなり姉さんが……やられるだなんて……」
茫然とするかれん。しかし、次の瞬間、ある事を閃く
かれん(いや、でも……これってスカっとザマ見ろ!って展開じゃない?……そうよ、考えてみればいつも私が理
不尽な目に遭っているけど、たまにはかなり姉さんも痛い目を見ればいいんだわ。そうよ!天罰覿面って奴よ!)
よっしゃあ!と小さくガッツポーズを行い、心の中で快哉を叫ぶかれんであった。
白拍子かんな「次は私が相手ですよ」
零道漓(「何?」
かんなはかなりが吹き飛ばされた方向を一瞥すると零道漓(の前に立ちはだかる。
かれん「ちょ、かんな!?」
梓與鷹(「か、かんな……!?」
上(総介「フッ、だが、どの道ここは奴らに任せるしかない」
びっくりしてつい止めに入ろうとする與鷹(を総介がガシリと肩を掴んで止める。
零道漓(「『技』の次は『位』か……いいだろう、相手になってやる!」
かなりはこんな時もあろうかと、一人で死合っていた……のかもしれない。(本当か?)
だから、かなりの次はかんなが死合う番だ
※あれ?年公序列で次はかれんの出番ではないのか?という質問は受け付けません。
零道漓(「だが、貴様ら如き人間が、浚澄羽帝(世界の破壊神に勝てるはずがないッ!」
かんな「……先ほどはかなり姉さんに腕を斬り飛ばされたようですが?」
零道漓(「黙れッ!」
ギンッ
怒気を孕んだ凶刃がかんなに迫る。が、しかし、持ち前の超運でどこに剣筋が来るのか分かっているかんなはそ
れを容易く神滅超越者(で受け止める。
零道漓(「ぬ!?」
茜瑙哭((先ほど女王禍(がやっていた通り。奴の必殺剣は一度発動すれば止める手立ては無いに等しいが、発動する
前ならば容易に止められる!)
かんな(はい)
かなりが先ほど手本を見せてくれた。だからかんなはそれに倣うだけだ。
かんな「行きます!」
最上段に構えるまでの時間に連撃を繰り出し、零道漓(に攻撃の隙を与えない。
これが勝利の鍵だぁ!
#2
ガガガガッガギンッ
そして、激しいつばぜり合いが繰り広げられる
零道漓((チッ、この女(、驀愀剿(を的確に防いできやがる……)
そもそも最上段まで剣を持ち上げる動作はゆっくりなので、どう足掻いても、超高速の斬り下ろしのおこりが相
手にわかってしまう。
だが、そこは変えられない。なぜならば、それが驀愀剿(の制約なのだから。
メイド(『技』を屠れたと思ったら次は『位』か……)
密かに隠れて様子を伺っていた褐色の怪しいメイドさんはそんなことを考える。
そして『位』が敗れたら次は『力』か……いや、あるいはあの警察かもしれない……
メイド(『旻天(』の封印を解くだけで済むと思ったのに、こんなことになるとは……いや、思えば『蒼天』の時も
邪魔をされた。忌々しい奴らだ……)
そこまで考えて、ふと、褐色の怪しいメイドさんはなぜここへやってきたのかと疑問を抱く。
ムーンパールから辿り着いたのだとしても、あまりに早すぎる……
※ちなみに、ムーンパールを管理していたのがEighterで、奴らがそのEighter一行であるとは褐色の怪しいメイド
さんは知りません。
メイド(奴らの背後に潜む、炳佩鍍嵩(の巫女の入れ知恵か!?)
神託か何かで、察知したのか、それとも……
メイド(やはり早急に潰しておくべきか……)
いずれにせよ、この件が片付いたら、本格的に奴らを叩き潰す必要がある。
そのためには八命神を解放しに向かった言葉遣いの怪しいメイドさんと合流する必要がある。
メイド(あちらはうまくやっているのかしら?)
そして、話はかんなVS零道漓(へと戻る。
與鷹((かんな……)
かんなが負けるとは思っていない與鷹(だが、しかし、ならば、勝てるのかと言われれば、何とも言えない。
山咲(桜「……」
一方桜はかなりが吹き飛ばされた先をただじっと見つめていた。
総介(あまりそっちを見続けるのはやめておけ)
桜(……)
桜「ん?」
総介に言われたから、と言うわけでもないが、桜は直後、くるりと後ろを向く。
ナニカを感じ取ったためだ。
総介「どうした?」
桜「……いえ、なんでもありません……」
果たして、桜が感じ取ったモノとは何か?そして、零道漓(は斃せるのか?
※封印するんじゃないんですか?
続
前の話へ
戻る
次の話へ