Eighter -Scarlet Nocturne-
55ther 〜九頭龍が啼(く夜に A〜
#0
ノース光輪結社をヴァルカナ争奪戦から撤退させるべく、Eighter・有嗎幇(連合軍はイタリアのローマにある総
本山を襲撃した。
しかし、なんの偶然か総本山ではこれからのヴァルカナ争奪戦について各国から司祭を集めて会合を行っていた
その数50人以上。しかし、集まった司祭の全てがヴァルカナリアクターではないと考えて総介は作戦を決行した
果たして、Eighter・有嗎幇(の作戦は成功するのか?
#1
大会議室に集う司祭連中は有嗎幇(に任せて、與鷹(と総介はある場所へと向かっていた
梓與鷹(「……奴ら、大丈夫かな?」
ふと、立ち止まり、梶太郎らの心配をする與鷹(
上(総介「フッ、問題ない。あの大会議室にいる司祭が全員ヴァルカナリアクターでないということは分かっている
んだ」
いや、そんなことがどうしてわかるのかと、與鷹(は思ったのだが、ふと、ノース光輪結社に襲撃する際にかんな
からアドバイスを受けていたことを思い出す。
與鷹((かんなから話を聞いていたが、その時に知ったということか?)
山咲(桜「それにもし、不測の事態が起こるようならきっとこの前と同じように来てくれますよ」
與鷹(「あんなことが起こらないことを祈るばかりなんだがな……」
ノース光輪結社は大神の降真靈(と違って異世界の神を召喚するのが目的ではないはずだ。
そんなことを考えつつ、與鷹(らは先を急ぐ。すると、信徒の一人とバッタリと遭遇する。
*「なっ、なんだお前……」
総介「騒ぐな!」
しかし、総介は信徒を背後から羽交い絞めにして藍后の刄(で脅しをかける
與鷹(「おいおい、総……」
総介「貴様、名前?」
*「ゾっ、ゾーインゲン。ゾーインゲン・モーリーですっ!」
総介「よし、死にたくなければ俺たちの命令に従え!いいな!」
ゾーインゲン・モーリー「は、はいっ、殺さないでください!」
人質なんて、らしくないぞと與鷹(が思っていると、総介は更に続ける
総介「俺たちは全権代行とやらに用がある」
ゾーインゲン「なっ!?全権代行……」
総介「案内しろ!さもなくば殺す!」
ゾーインゲン「分かりました。分かりましたからっ!」
ただ闇雲に歩いていても全権代行には辿り着けない。だからこそ、信徒に道案内を頼もうと言うのだ。
#2
そして、ゾーインゲンの案内により、與鷹(らは容易く全権代行がいる聖堂へと辿り着く。
ドゴオンッ
ゾーインゲン(な、なんて罰当たりな……)
ドアをけ破り、中に突入する総介。
聖堂の奥には祈りを捧げる白い法衣の人物がいた。
総介「貴様が全権代行だな?」
*「……いかにも、私がノース光輪結社、全権代行。ミニッツナル・イシュターである」
総介「俺たちは貴様の野望を叩き潰しに来た」
ゾーインゲン「なっ、なんたる暴言……」
ミニッツナル・イシュター「C(文書に記された予言の実現を、野望と?」
そもそも、キリスト教の一派のくせにC(文書とかいうクトゥルー神話としか思えないモノ崇拝するのは何なのか
*「ハオッ」
與鷹(「総ッ」
総介「フッ」
ズバアンッ
その時、突如一人の漢が天井から飛び出してきて手刀を叩き込んでくる。が、しかし、與鷹(、総介は左右に散っ
てそれを回避。
*「ほぉう……よく俺の拳を躱せたな……誉めてやろう」
そのまま漢はまるでカマキリを彷彿させる動きで與鷹(らを威嚇する。
與鷹((なんだ奴の手刀……異様な切れ味だ……)
奴の手刀が激突した椅子や床は本当に刃物で斬りつけたかのような傷跡ができており、與鷹(は驚愕した。
総介「蟷螂拳か……」
*「改めて自己紹介をしよう。俺はダービー・ワッザナッヘ。《女教皇(》のヴァルカナリアクターだ!」
奴の右手の甲には赤と青の四角を組み合わせた八芒星にIIの数値が刻まれていた。
ダービー・ワッザナッヘ「ノース光輪結社に盾突くよう不届き物は俺の幽闘術、命を刈り取る蟲師(により進化した
牡丹蟷螂拳で切り刻んでやる!」
この漢も司祭なのだろうか?だとしたら大会議室にいないのはなぜか?
いや、大会議室にいた場合、総介が立てた作戦が狂っていたかもしれない。そういう点では奴だけがこの場に居
合わせたことは逆に良かったかもしれない。
総介「フッ、奴の相手は任せるぞ?」
與鷹(「まぁ、別に構わないが……」
ダービー VS 與鷹(……つまり、それは蟷螂拳 VS 双狼拳ということだ。
※いや、別に狙ってやったわけじゃねぇよ!
続
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