Eighter -Scarlet Nocturne-
22nder 〜影の中に輝く太陽 A〜
#0
全てのヴァルカナが人に宿り、ヴァルカナリアクターとなった時、何が起こるのか
しかし、Eighterがいる限り、そんなことは起こらないとは思われる。
それはさておき、今回もヴァルカナ争奪戦が始まる。
#1
ペルー某所
かつてインカ帝国が栄えた場所に、Eighter・有嗎幇同盟軍は足を運んでいた。
化野梶太郎(「今回は色んな意味でヤバそうだな……」
古畑呂司(「え?!」
いつにも増して真面目な顔でそんなことを呟く梶太郎(に驚きを隠せずにいる呂司(
※さり気に失礼な奴である。
梶太郎(「インカ帝国と言えば、アソコに突っ込んで広げるヤツ、マン〇・クパック!」
ドヤ顔で叫ぶ馬鹿がいた。
一同「……」
完全な下ネタである。あとクパックじゃなく、カパックな。
新田姜馬(「馬鹿は放っといて行くぞ」
梓與鷹(「だな……」
梶太郎(に呆れ果てて彼を放置して先へ行こうとする一行であった。
梶太郎(「ちょ、ちょっと待てよ……今のは場を和ませるためのちょっとしたジョークだっての!」
さておき、ヴァルカナが検知された場所へ到達する一行
姜馬(「ここがサウソール・シーヴィレ遺跡……」
旧透水(「どうヤら俺達ガ一番ノリのようだナ」
出音(・グロウシュベル「いや、まだ油断は禁物だ……」
梶太郎(「おい、見ろよ、これ!」
遺跡の入り口に何かを発見する梶太郎(
一同「こ、これは……」
そこにあったのはどこからどう見ても漢字にしか見えない文字が刻まれた玉を咥えた八匹の犬の像であった。
そして、その玉に刻まれ肆文字は撃、絶、滅、烈、斬、乱、襲、砕の八つであった。
一同「……」
南総里見八犬伝だと思ったら銀牙 -流れ星 〇-だった件。
なお、余談であるが、この遺跡を発見した考古学者は八匹の犬の像を見てこの遺跡をサウソール・シーヴィレ遺
跡と命名したらしい。
そう、サウソールとは南 + 全て(総て)シーヴィレとは見る + 里……ということなのだ。
※その考古学者って単なる馬鹿じゃなないの?
本当にここはインカ帝国の遺跡なのだろうか?と首を傾げつつ、一行は遺跡の中へと足を運ぶのであった。
#2
呂司(「ノース光輪結社、それに大神の降真靈(……奴らがいつ襲ってくるかも分からん……警戒は怠らないように」
梶太郎(「ハッ!そんなことは百も承知だっての!」
姜馬(「どうした?何か気がかりなことでも?」
先ほどから上の空のような與鷹(に姜馬(が声を変える
與鷹(「いや、大丈夫だ」
姜馬(「ならいいが……」
この遺跡はおそらくインカ帝国の遺跡ではない。時代的にはインカ帝国と重なるのだろうが、おそらくは歴史の
墓場に関係する場所で間違いない……と、與鷹(は考えていた。
ただ、そんなことを言ってもあまり意味がないのも事実である。故に與鷹(は特にそれを語ろうとはしない。
出音(「お、おい、ちょっと待てよ!」
その時、スマホを見ていた出音(が声を荒げる
透水(「どうしタ?!」
出音(「これを見ろよ!」
そのままスマホを皆に見せびらかす出音(。
ここで今更ながらヴァルカナ検知アプリについて触れておこう。一言でいえばgo〇gleマップに赤い点で場所を
示すという至ってシンプルな代物だ。
そして、今出音(が声を荒げたのには訳がある。
ヴァルカナを示す赤い点が突如点滅しだしたからである。
一同「なっ、消えた!?」
そして、完全に赤い点は消えてなくなった。
梶太郎(「おいおい、まさか一足遅かったってことか?」
呂司(「いや、一足どころか、二足以上遅いってことじゃ……」
ともかく、確かめるしかないと、いうわけで一行は遺跡の奥へと急ぐ。
すると、そこで、ノース光輪結社、大神の降真靈(のメンバーとも鉢合わせる
弥如(「また我らの邪魔をするか……」
カイゼルグ・N・ショー「あぁ!?喧嘩売ってんのか!それはこっちのセリフだ!」
姜馬(「む、あいつは!?」
ノース光輪結社が大神の降真靈(一触即発の中、姜馬(は遺跡の奥……その中心に佇む人影を見る。
梶太郎(「なんだアイツ!?」
その漢はEighter、有嗎幇(、ノース光輪結社が大神の降真靈(に気が付くと同時に振り向く
一同「ンなっ!?」
そして、見せびらかすように右手を掲げる。そこに刻まれしは赤と青の四角を組み合わせた八芒星にXIX!
つまり、それは彼が《太陽(》のヴァルカナリアクターであることの証左であった。
一体、彼は何者なのか……そして、どの陣営のものなのか!?
続
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