Eighter -Scarlet Nocturne-
17ther 〜凱旋門に影傑散る A〜
#0
凱旋門の地下にヴァルカナは眠る!
それだけではなく、ジャンヌ・ダルクも眠っていた。しかし、実際にそこにいたのはジャンヌ・ダルクではなく
邪ンヌ・堕ルクだった。
Eighter、有嗎幇、ノース光輪結社、大神の降真靈(……ヴァルカナを手にするのは一体どこになるのか?!
#1
誰もが動くに動けないこの状況で、真っ先に動いたのは姜馬(であった。
彼はまず灰かぶりの異人(にアイコンタクトをとる。
ここまで来たのならば、多少のことはやむを得ない……といった感じで彼女も頷く。
新田姜馬(「茶番はそこまでにしてもらおうか」
一同「茶番?」
古畑呂司(「な、何を……」
姜馬(「邪ンヌ・堕ルクも……織麗庵の聖櫃(も……アヌビス・アミーゴだって全部、偽り」
梓與鷹(「どういうことだ?」
カミカーズ・海藤「ジャンヌ・ダルクの生まれ変わりである私によくもそんな暴言を……」
姜馬(「まず、アヌビス・アミーゴ……奴らはジャンヌ・ダルクの私兵なんかではない。寧(ろ、ジャンヌ・ダルクに
敵対していた軍団」
カミカーズ「何を馬鹿なことを……」
姜馬(「では、聞くが、なぜ『アヌビス・アミーゴ』などというネーミングなのか……」
カミカーズ「そ、それは……」
答えることができないのであれば、それはもはや偽りと認めているようなものだ
姜馬(「オルレアン四天王だってそうだ……おそらくはジャンヌ・ダルクに敵対する軍勢の中でも特にずば抜けて妄
執を秘めていた四人に過ぎないんだろ?」
與鷹(「そうか!奴らが浄化される前にジャンヌ・ダルクに対して暴言を吐いた理由はそれか!」
先ほど與鷹(が思っていた違和感が解消され、ちょっと気分が爽やかになる。
姜馬(「そして何より、貴様の所業……自分の聖骸が眠るとかいう棺桶を足蹴にして叫ぶなどと常軌を逸している」
カミカーズ「あっ」
ってか、今まで気づかなかったのか?
メイルヒェン・海藤「ククククク……気づかれたのでは仕方ありませんね……」
出音(・グロウシュベル「ま、まさかアンタも最初からグルだったのか!?」
灰かぶりの異人(「いえ、それは違うと思います……」
化野梶太郎(「どうして断言できるんだよ?」
#2
灰かぶりの異人(「……」
黙り込む灰かぶりの異人(。
しかし、おそらく妹に吹き飛ばされて気絶した際に悪しきモノに憑かれたってことで一応の辻褄は合うだろう
※いや、辻褄を合わせたいわけじゃないからな!
メイルヒェン「まぁ、いい……」
カミカーズ「貴様らは知ってはならぬことを知った……」
ならば、ここで死んでもらう!と叫ぶと兄妹は揃って大口を開けては上を見上げる。
何事かと思って上を見上げようとすると、次の瞬間、兄妹の口からボワンと禍々しい黒い煙のようなものが立ち
上る。
梶太郎(「なな、なんだぁ!?」
煙を出し切ると、兄妹はその場に頽(れる。
出音(「だ、大丈夫なのか!?」
與鷹(「いや、少し待て……」
與鷹(が出音(を止めると、時同じくして黒い煙は徐々に人の姿を取り始める。
それは、やはりFa〇eシリーズに出てくるジャンヌ・ダルクに似ていたが、黒かった。
※俗にいうジャンヌ・オルタであった。
*「我こそは邪ンヌ・堕ルク!オルレアンの魔女にしてジャンヌ・ダルクを地に貶めるもの!」
出音(「無茶苦茶なこと言い出したぞ……」
そんな事よりも、肝心なのはヴァルカナを手にするには彼女を倒さねばならないということだ。
與鷹(「とにかく、一気にケリをつけるぞ!」
御御脚(「だな、奴ト遊んでいる暇はない!」
梶太郎(「だったら、俺様の出番だな!今こそ双虎拳の神髄を見せる時!」
あ、無策で突っ込んでいく馬鹿がいるか!と姜馬(が忠告をするよりも先に梶太郎(は飛び込んでいく。
梶太郎(「食らえ!極彩虎襲(!」
邪ンヌ・堕ルク「竜尾墜(!」
ズドガンッ
梶太郎(「ぷげらっ?!」
拳打の嵐を叩き込もうとした瞬間、くるりと回転すると同時にさっきまでカミカーズが使っていた旗を使っての
カウンターを叩き込まれる。
姜馬(「馬鹿が……」
だから言わんこっちゃない……と頭を抱える姜馬(。
しかし、無駄に頑丈なのか、梶太郎(はすぐに起き上がるとこう続ける。
梶太郎(「くっ、今のは断じて双虎拳の不覚じゃねぇ!ただ、俺(の不覚だ!」
※お前はどこの流〇燕だよ!
ともかく、馬鹿なことやってないでとっとと邪ンヌ・堕ルクを倒すぞ!
続
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