Eighter -Scarlet Nocturne-
13ther 〜極彩(いろ)無香(におえど)を散る A〜



#0
 メキシコにあるヴァルカナを求めて集いしはEighter、有嗎幇(ユーマハン)、ノース光輪結社、大神の降真靈(こうしんりょう)
 そしてヴァルカナの前に立ちはだかるは生体機械兵(オルゴン・メカノイド)ジャガーの戦士(オセロメー)イーグルの戦士(クァクァウティン)
 果たして、全ての脅威を退けてヴァルカナの下にたどり着くのは誰なのか?!

#1
化野梶太郎(あだしの・かぢだろう)「これでダブルダウンだぁ!」
 ドゴオッ
出音(でおん)・グロウシュベル「いや、ブラックジャックじゃないんだから……」
 何はともかく、最後の一体を撃滅することに成功する梶太郎(かぢだろう)。
 無論、まだエンジン全開ではない。
梶太郎(かぢだろう)「おっしゃぁ!ヴァルカナを探しに行くぞ!」
梓與鷹(よたか)「待て待て、どこにあるのかわかっているのか?」
梶太郎(かぢだろう)「俺が知るかよ!」
一同(それ、堂々と宣言することじゃないから……)
 呆れてものも言えないとは正にこのことである。
御御脚(ユウ・ユウジャオ)「どうやら、あちらハまだケリガついてないようだな」
新田姜馬(きょうま)「つくづく愚かな連中だ……」
 一時休戦して共闘すればこんなことにはならなかったのに……
 だが、次の瞬間、クァクァウティンの一部がくるりと反転してEighter・有嗎幇(ユーマハン)連合軍の方を向く。
古畑呂司(りょうじ)「俺、ものすごく嫌な予感がする……」
出音(でおん)「奇遇だな、俺もだ……」
 そして、その予感は的中する。
 ノース光輪結社、大神の降真靈(こうしんりょう)に向かっていたクァクァウティンの一部がEighter・有嗎幇(ユーマハン)連合軍に襲い掛かる
出音(でおん)「くそっ、共闘しないあいつらを恨みたい」
梶太郎(かぢだろう)「ハッ!泣き言は感動する映画でも見るときにしろ!」
 いや、それは泣き言とは違うのでは?
梶太郎(かぢだろう)「双虎拳の真骨頂はここからよ!行くぜぇ!野郎ども!」
呂司(りょうじ)「いや、野郎じゃないのも交じってるけどね……」
 実は出音(でおん)は女装した剣士なので実質ヤロウしかいないのだが、まぁ、それはおいておく。
御脚(ユウジャオ)「ここハ我々で食い止める。お前ハ先に行け!」
 その時、御脚(ユウジャオ)與鷹(よたか)にそんなことを告げる。
姜馬(きょうま)「なっ!?」
 これには姜馬(きょうま)も驚きを隠せなかった。
御脚(ユウジャオ)「お前モ一緒に行け!」
 何も與鷹(よたか)一人を先行させるというわけでは無かったようだ。

#2
姜馬(きょうま)「いいのですか?」
與鷹(よたか)「……いいのか?」
御脚(ユウジャオ)「今ハ共闘ノ最中だ!」
 便利な言葉だな、それ……と與鷹(よたか)は内心思うのであった。
 その後、目配せで姜馬(きょうま)を呼ぶ御脚(ユウジャオ)
御脚(ユウジャオ)(隙を見て奴から奪うのカ、それとも奴ニ託すかハお前の判断ニ任せる)
姜馬(きょうま)(なっ!?正気ですか?!)
 まさかの與鷹(よたか)に託すなんて選択肢があるとは思いもせず、姜馬(きょうま)は瞠目する。
御脚(ユウジャオ)(我々の目的ハ究極的にはヴァルカナを集めることでハない……)
姜馬(きょうま)(……そういうことですか!……ノース光輪結社にヴァルカナが集まるのを阻止することができれるのであれ
ば、ヴァルカナがどこにあっても関係ないと……)
 一を聞いて十を知る。姜馬(きょうま)はすぐさまその考えに至った。
※大神の降真靈(こうしんりょう)にも渡すわけにはいかない。
御脚(ユウジャオ)「行け!」
梶太郎(かぢだろう)與鷹(よたか)!俺の屍をけて行け!」
 更に梶太郎(かぢだろう)も謎の応援をしてくれる。
與鷹(よたか)「いや、それだとお前死ぬことになるけど……」

 ともかく、與鷹(よたか)姜馬(きょうま)はヴァルカナを求めて先へと進む。
姜馬(きょうま)「お前のところも随分変わった奴らがいるもんだな」
與鷹(よたか)「まぁ、誉め言葉として受け取っておくよ」
 それよりも今はヴァルカナを探すことが先決だ。
 二人はサンタ・アナ大神殿の中心部……そこから地下へと続く階段を下りていく。
 そして、その最奥にXIVの文字と羽の生えた人物が杯から杯へ水を移し替えている様子が描かれた透明なカード
が飾ってあった。
與鷹(よたか)「アレか……」
姜馬(きょうま)「だろうな……」
 だが、迂闊に動けば何かしらトラップが発動するかもしれない。
 與鷹(よたか)姜馬(きょうま)の考えは同じだった。
 そして、その考えは正しい。ヴァルカナの近くにはイーグルの戦士(クァクァウティン)の頭部とジャガーの戦士(オセロメー)の胴体とベアーの戦
士の脚部をミックスした謎の存在がいた。
※いや、もうこれゲッター□ボじゃん。言い逃れ出来ないよ
姜馬(きょうま)「やはり、ヴァルカナを取りに行こうとするとアレに襲われるんだろうな……」
與鷹(よたか)「だろうな……だが、近づかないことにはヴァルカナを手に入れられない……」
 世の中には虎穴に入らずんば同志を得ずという言葉もある。であれば、恐れず進む必要がある!
※いや、その『虎穴』は意味が違うから。

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