Eighter -Noble Gathering-
25ther 〜潜水海賊サブマリンパイレーツは颯爽と B〜



#3
潜水海賊サブマリンパイレーツ『黒き潟』……それは主に政府の裏金だとか窃盗品を奪取する海賊であり、潜水艦を使っていること
が特徴である……
そして、そんな表沙汰に出来ないが、このまま海賊行為をみすみす見逃すわけにもいかない予刃よじんカンパニーは
Eighterに依頼を申し出たのだが……
日本、某漁港
*「……はい、分かりました……」
松崎隼「船長……依頼を受けた面々はヘリでやってくるとのことです」
鷲峰巌「……つまり、先に行けと……無責任な……」
ある時は予刃よじんカンパニー、日本支部総長、ある時は船長、それがこの漢、鷲峰巌なのである。
*「……他の組織に依頼したほうが良かったんじゃないですか!?」
隼「……いや……生半可なヤツラじゃ役に立たんのだ……」
*「そうです……ね……」
隼「船長、そろそろ出航の時間です」
巌「うむ。いいか……今回のブツは何が何でも死守するんだ……これは大和財閥の大事な……そう、大事
 な品物だ!」
一同「ハッ!」
巌「では、これより大和財閥から賜った大事な商品を運送する。出港!」
ボオオ〜〜〜〜〜
かくて、積み荷を乗せた予刃よじんカンパニーの商船・ルナ・チタニック号は大海原へ……
そして、出港から10分後……
バラバラバラバラバラ……
隼「船長……ヘリが1台近づいてきていますよ……」
巌「Eighterか!?」
隼「はい」
巌「おし!速度落とせ!」
*「ハッ……一時速度を落とします。速度40ノットから5ノットまでダウン」
ルナ・チタニック号の航行速度が一時落ち、ヘリでやってきたEighter一行は無事にルナ・チタニック号に降り
立つ
※ところで、この商船、もし、ヘリポートがなかったらどうするつもりだったのでしょうか?
 ……いや、超強運を持つかんなの前にそんな疑問は無意味なわけですが……
巌「良くぞ来てくれました」
梓與鷹よたか「挨拶は結構……」
巌「……そうでしたな……」
隼「もうじきマラッカ海峡なのですが、そこが厄介なのです」
前置きはおいといて、早速依頼に当たる與鷹よたか……と、その時、参謀の隼が告げる
與鷹よたか「マラッカ海峡……?」
白拍子かんな「艦の墓場とも呼ばれている魔の海域……どうしても速度を落として航行しないと座礁して
 しまい……そこがヤツラの狙いどころというわけですね?」
隼「ああ、そうだ」
そして、そのマラッカ海峡にこそ、件の潜水海賊サブマリンパイレーツが現れる……という。速度を出すことが出来ない故に餌食と
なってしまうのだ。
*「では、積荷のある船室まで案内します……」
と、言うわけで隼と船員に誘導される2人であった

#4
與鷹よたか「……そうだ、聞き忘れていたことがあったのですが……ヤツラの手口というのは?」
隼「はい。斬鉄にて装甲に穴をあけ、そこから侵入、積荷を奪うという手口です。もちろん、浸水しないように
 ヤツらも考えているようですがね……」
與鷹よたか「なるほど……」
そんなことを話している間に積み荷が納められている船室の前へやってくる
隼「あ、こちらの部屋ですね……」
與鷹よたか「では、中で……」
隼「ま、待ってください。それはご遠慮ください」
かんな「……それは、何故です!?」
部屋の中に入っての警備が妥当だと思うのだが、なぜか止められる……
隼「……安心、絶対、極秘がモットーなのです、積み荷を暴くことは契約違反です。……確か以前話したと
 思いますが……」
與鷹よたか「……しかし、それじゃあ盗って下さいといっているようなものじゃないか……」
隼「こちらのルールには従ってもらいますよ……」
與鷹よたか「……へいへい……」
ここでいがみ合っても仕方が無いので、承諾する與鷹よたか。
隼「では、頼みましたよ……」
コツコツコツコツ……
そして隼と船員は去っていく
與鷹よたか(どうやら……俺達にバレるとヤバい荷物ってのは確かなようだな……)
かんな(……ええ。そうですね)
※ちなみに、かんなは運で、荷物が何なのか分かってます。
・
・・
・・・
そして、艦はマラッカ海峡にさしかかり……速度を落として航行することに……
山並界次「……来た……」
立浪たつなみ宇美「OK。じゃ、仕事と行きますか……」
キィインッ
ガッコッ
潜水艦を艦に密着させて、斬鉄を行い、船室へと入る
界次「な……んだ!?こりゃ!?」
船室の中にあったものは……金でもなければ宝石でもない、麻薬でもなければ絵画でもない……1人の女性
だった……
*「あなた方が……潜水海賊サブマリンパイレーツね……」
宇美(コレは……罠か!!)
そんなことを考えていると、その女性がぽつりと呟く
*「……私は大和玻璃はり……」
界次「なっ!?」
界次(コイツ……今トンでもないことを口にしなかったか……)
宇美(大和財閥総帥……大和漢達かんらの娘……?)
大和玻璃はり「……あなた方の思っている通りの人物よ……」
界次、宇美「……」
玻璃はり「……お願いがあるの……私を……ここから盗み出して……」
界次「はい!!?」
宇美「……あの……どういう意味ですか!?」
玻璃はり「父が捨てた命……売られるくらいなら盗まれるほうがマシということよ……」
界次、宇美「ちょ……本気ですか!?」
予刃よじんカンパニー……なんてモンを運んでいるんだよ……


続

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