#7
��眼虎（せいがんこ）……それは一目見た技を全てコピーする漢……先天的な技はコピーできないといいつつ宗美（むねみ）の魔眼
をもコピーした鏡次（きょうじ）……宗美（むねみ）に勝機はあるのか！？
渇朱鏡次（かっしゅ・きょうじ）「はっはっはっは……」
伊達宗美（むねみ）「……」
鏡次（きょうじ）「見たか！この俺様に、コピーできないものなどッ」
ヒュガッ
しかし、鏡次（きょうじ）が言葉を言い終える前に宗美（むねみ）は飛び掛かる
鏡次（きょうじ）「ちょっ！」
ズドガアアアアッ
鏡次（きょうじ）「ごへああああ！！！？」
そのまま盛大に殴り飛ばされる鏡次（きょうじ）であった……
一同「え！？」
宗美（むねみ）「……何が魔眼だ！カラーコンタクトつけて……」
一同が唖然としているなか、宗美（むねみ）が叫ぶ
確かに、殺気がつり上がったりなどはしていなかったので、すぐに分かることだったのだが……
直江万夏（まなつ）「って形だけコピーしてたってことなの！？」
ぱっ
柳生兵子（ひょうこ）「……勝負は……つきま……」
ドサンッ
万夏（まなつ）に揺さぶられた影響で最後までセリフを言う事無く倒れこむ兵子（ひょうこ）
・
・・
・・・
鏡次（きょうじ）「フッ……」
宗美（むねみ）「……うん……」
そのまま笑顔で対峙する両者……しかし、決して笑って許せるような状況なんかではなく……
宗美（むねみ）「さぁ〜〜て……そろそろ覚悟極めてもらおうかねぇ……ド○ンの兄さん！！」
鏡次（きょうじ）「ち……違う……いや、合っているけど……違う……」
ジリジリと追い詰められるキョウジ・カッ……じゃなかった、鏡次（きょうじ）
鏡次（きょうじ）「ま、待ってくれ、俺には冷凍刑にされた親父と殺された母上と……」
バっと手を突き出し精いっぱいの抗議をするが、それも虚しく……
宗美（むねみ）「五月蠅いねぇ……こちとら仕事なんだよ……ヴィン○ント」
……ドモ○とヴィ○セントってそんな間違えるほど似ていたっけ！？と一行……しかし、今はそんなことを
気にしている場合ではない……
鏡次（きょうじ）「ひ……ひぃい……」
じりじりじり……
なおも宗美（むねみ）は距離を詰め……鏡次（きょうじ）は後退る……
鏡次（きょうじ）「ひ……ま……待ってくれ……頼む……見逃して……」
宗美（むねみ）「敵はアツい内に討てって言うしね……」
友近（ゆこん）「いやいや、それを言うなら『鉄は熱い内に打て』ですわよ……」
ズルズルズルッ
そのままひっぴり腰で逃げ回る鏡次（きょうじ）
ドンッ
鏡次（きょうじ）「あ、すいま……ヒイィツ！！？」
何かにぶつかり、咄嗟に謝ってみると……そこには万夏（まなつ）の姿が……
宗美（むねみ）から逃げ回っているつもりが、いつの間にか円を描くように足を進め、宗美（むねみ）の後ろにいる万夏（まなつ）ら4人のもと
へ進んでしまったようだ

#8
万夏（まなつ）「さぁ……覚悟なさい！！」
鏡次（きょうじ）「わひゃぁ！！」
ババッ
咄嗟に体勢を立て直し、逃げ出そうとする鏡次（きょうじ）。しかし、赫（かく）眼同盟からは逃れられない
友近（ゆこん）「全く、お金に意地汚いですわねぇ……」
とビシイッっとトラ縄を持って歩み寄る友近（ゆこん）
一同「お前もだッ！」
渾身の突っ込み……その突っ込みで皆が友近（ゆこん）に集中している間に鏡次（きょうじ）は逃げ出そうと試みる
鏡次（きょうじ）（い……今のうちに……）
ダッ
ドカッ
が、しかし逃げようとするとまたしても何かにぶつかる
兵子（ひょうこ）「……天はアナタを見捨てました……」
ぶつかった相手は兵子（ひょうこ）……
鏡次（きょうじ）「ええい！コピー！！」
ドンッ
だが、コピーする前に兵子（ひょうこ）によって弾き飛ばされる鏡次（きょうじ）
鏡次（きょうじ）「のあああ！！！！？」
キラ〜〜ン
宙を舞う鏡次（きょうじ）に万夏（まなつ）、宗美（むねみ）、友近（ゆこん）が眼を輝かせる
万夏（まなつ）、宗美（むねみ）、友近（ゆこん）「依頼料は貰ったぁ！！！」
ドガスッ
バキベキゴキッ
ドゴアアッ
鏡次（きょうじ）「おごえあああああ！！！！？」
……哀れ、鏡次（きょうじ）……
・
・・
・・・
そして……
天四斗（あまよと）、Eighter本部
宗美（むねみ）「ちわ〜〜す、依頼の品、届けにあがりました〜〜」
梓與鷹（よたか）「依頼の品って……」
ゴドンッ
友近（ゆこん）「ハイ、��眼虎（せいがんこ）ですわ」
呆れている與鷹（よたか）の前にロープでぐるぐる巻きにされた��眼虎（せいがんこ）を差し出す……
與鷹（よたか）「……」
宗美（むねみ）「で、依頼料なんだけどさぁ……」
與鷹（よたか）「あ〜〜〜」
白拍子かんな「……はい。ではこちらを……」
紙封筒を渡すかんな
宗美（むねみ）「おっし！」
バッ
電光石火でそれを奪い取る宗美（むねみ）
万夏（まなつ）「いくら？……いくらです！？」
友近（ゆこん）「慌てないでくださいまし。こういうものはゆっくり数えないと正確にいくらかわからないものですわ」
宗美（むねみ）「分かった。分かったからそう急かすなって……」
兵子（ひょうこ）「……金の亡者……」
……ちなみに、依頼料は10万円……
宗美（むねみ）「……よし、アイツと死合った私が5割でいいな？」
友近（ゆこん）「何を言っていますの！？アイツをふん縛った私が5割頂きますわ」
万夏（まなつ）「え！？ここは、みんなで均等に……じゃないの！？」
兵子（ひょうこ）「天のお告げを行った私が5割……」
万夏（まなつ）「って兵子（ひょうこ）！貴方も！？」
まさか、兵子（ひょうこ）までも乗りだすとはびっくりな万夏（まなつ）であった……
宗美（むねみ）「……おし、じゃあ、こうしよう、この中で1番強い奴が5割、2番目に強い奴が3割、3番目が2割……」
友近（ゆこん）「……ふっふっふ……」
万夏（まなつ）「その勝負……乗ったぁ！」
チャキッ
そのまま一斉に抜刀しだす一行
與鷹（よたか）「……お前ら……よそでやってくれ……」
みんな、揃いも揃って金の亡者だな……とあきれ果てる與鷹（よたか）であった……
※ちなみに、かんなの超運で死合は回避され……その後、赫（かく）眼同盟は��眼虎（せいがんこ）を斃したってな噂で一躍有名に
　なり依頼が舞い込むようになったようである……


END