Eighter -Midnight Howling-
29ther 〜闇影ニ堕ツル大地( D〜
#7
かれん VS 赤光のブロンゼ……死合は色んな意味で白熱!
ブロンゼ「これが、シュヴェールトの力だ!ニトロチャージ!」
白拍子かれん「くっ……」
突撃、斬撃、そして加速!
だが、使うたびにスピードは増すと言っても、限界がないわけではない。
同じ技を五回位使ってきたところで、ブロンゼのスピードはこれ以上上がらない……ってなテロップが出てきそ
うな雰囲気となった。
ブロンゼ「フレアドライブ!」
横に薙ぎ払うと同時に炎を纏った剣閃がかれんに飛んでくる
かれん「この程度で……」
屈んで回避すると同時に一歩前に足を踏み出すかれんだが、それよりも先にブロンゼが動く
ブロンゼ「ブラストバーン」
全身に炎を纏って突撃を繰り出すブロンゼ
かれん「闇龍極舞刃(」
相変わらず早いが、反応できない速度ではない。闇を纏った予兆共鳴者(で斬撃を放つとその闇の剣気が龍の形を
成してブロンゼに襲い掛かる。
ブロンゼ「無駄よ!」
しかし、闇の龍はブロンゼの突撃で消し飛ばされてしまう。そのままかれんにせまるブロンゼだったが、闇の龍
とぶつかったことでわずかながら威力やスピードがそがれ、かれんに回避されてしまう。
ブロンゼ「なるほど……威力を削いだというわけか……」
だが、どうやら貴様はそこまでのようだな!と早くも勝利を確信するブロンゼ。呼応するかのように炎が燃え盛
る。
かれん「……」
しかし、それは間違いだ。かんなに茜瑙哭(の力が、かなりに女王禍の力が宿っているように、かれんには奠夷瑪(
の力が宿っている。
そして、かれんはまだ奠夷瑪(の力を解放していない。それは、つまり、かれんにはまだ余裕があるという意味で
もある。
奠夷瑪((まぁ、被虐な趣味もほどほどにな……)
かれん(違ッ!)
奠夷瑪(もが認めるかれんのどMぶり。
※だから違うから!
かれん「暝鳳極舞刃(!」
攻められるだけが能じゃないのよ!とでもいいたげなかれんはここぞとばかりに攻めに転ずる。
闇を纏った予兆共鳴者(を横に薙ぎ払うと同時に剣閃が火の鳥となってブロンゼに襲い掛かる
ブロンゼ「ハッ!Vジェネレート!」
ズダンッ
ブロンゼは炎を纏ったサーベルで迫る火の鳥をVの字に斬って捨てる。
ブロンゼ「フッ、そろそろ万策尽き果ててもいいんだぜ?」
かれん「まだよ!まだ終わりじゃないわ!」
あれ?もしかして、ブロンゼの方は実はもう余裕がないのか……?
先ほどの言い回しがなんだかそう聞こえるのは気のせいだろうか……
#8
かれん(ただ、そろそろ限界かもね……)
奠夷瑪((ならば……)
かれん(いや、それはもうちょっと後で……)
少なくとも、この一撃の後で……とかれんがいつになく真剣な眼差しでブロンゼを睨み付ける
ブロンゼ「ほぉ?まだ何か切り札でも持っているのか?」
面白い、受けて立つ!とブロンゼ
かれん「くらいなさい!闇暝極蒙晦(!」
ドドドドッ
極限まで高まった闇の波動が一気に解放される。
ブロンゼめがけて放たれた闇の剣閃は龍、鳳凰、麒麟、龜(の姿となりて襲い掛かる。
ブロンゼ「Vジェネレート」
Vジェネレート三連発。VVVと迫る龍、鳳凰、麒麟をぶった斬る。
あれ?かれん四大奥義を一気に解き放ったんだから、残りの龜(は一体どうするんだ?って思っていると、ブロン
ゼは左手にサーベルの鞘を握ると赤いパーティクルが集い刃となす。
二刀流!
そして迫りくる龜(に対して両手を上段から一気に振り下ろしこれまたVの字に斬り裂く。
ブロンゼ「フッ、どうやら今のが貴様の最大最強の奥義のようだな……」
かれん「ええ、そうよ」
ブロンゼ「そして俺はそんな貴様の奥義を破った!」
つまり、貴様は万策尽き果てたのだ!と声高々に宣言するブロンゼ
ブロンゼ「この勝負、俺の勝ちだ!やはり、ドイツの火災は世界一ィイイ〜〜ッ!」
いや、だから災害を誇るな!
かれん「でも、まだ終わりではないわ!」
ブロンゼ「ふん、ハッタリなど俺にはきかんぞ!」
二刀を大きく横に広げ気合を入れるブロンゼ。と、同時に全身を包む赤いオーラに闇が交じっていく。
ブロンゼ「どうやら俺もお前も似たような闘気を纏うことが終着点のようだな」
だが、それは少し違う。かれんは炎と闇の力を纏っているが、ブロンゼは自然界の炎と場違いな黒き遺物(の二つ
の力だ。しかも、後者は自らの意思で、ではない。背後で暗躍する場違いな黒き遺物(がブロンゼを支配しているの
だ。
傀儡とも知らずに動かされる……実に哀れだ。
ブロンゼ「はぁああ!喰らえ!ダイナミックフルフレイム!」
ドンッ
いくつもの炎の渦がかれんにおそいかかる。
かれん「いくわよ!」
キィンッ
かれんもここで奠夷瑪(覚醒を果たす
かれん「闇暝極蒙晦(!」
ブロンゼ「無駄だ!その技は既に見切っ……」
炎の渦が闇の龍に、鳳凰に、麒麟に、龜(に消されていく
ブロンゼ「ば、バカなッ!」
ぽかんと開いた口がふさがらないブロンゼ……そんな虚脱した彼を四匹の神獣が食らいつく
ブロンゼ「がはああああ!?」
死合は終わってみれば、かれんの圧勝だった。
#9
かれん「楽っ勝!」
ぶい!っとドヤ顔でピースを見せるかれん。
いや、あんまり楽勝ではなかった気がするのだが……奠夷瑪(もきっと呆れているに違いない。
ラウ・ラ・ボディーヒ「むむ?」
と、そこへ緑光のティーガーと死合を繰り広げ、辛くもこれに勝利し、入口でしばし休んでいたラウが駆けつけ
てくる。
梓與鷹(「もう大丈夫なのか?」
同じく、カーボナードを撃破した與鷹(もラウに気づいて声をかける。
ラウ「うむ、心配は無用だ……」
それよりもこれは……と倒れ伏すオルタナチスの二人を見てラウが告げる
白拍子かんな「オルタナチスは既に王位なる吊り劔章(の草以外の力の試運転に入っているようです……」
ラウ「な、何という事だ!」
無論、背後にいるであろう場違いな黒き遺物(については黙っておくかんな。
※話がややこしくなってくるからね……
ラウ「とにかく、先を急ごう」
與鷹(「ああ……」
この先、更に別の王位なる吊り劔章(の力を持つオルタナチス党員が待ち構えているはずだ……
一刻も早く、それを斃さねばならぬ!
END
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