Eighter -Grand Harmonise-
55ther 〜牡鴉モアとの最終決戦 A〜



#0
紅の墓標での四堕天しだてんとの決戦は終わった……だが、まだ全ては終わったわけでは無い……そう……四堕天しだてん
が主……陰轟留牡鴉アンゴルモアが残っている……

#1
そして牡鴉モアとの死合が……始まる……前に、話は一旦歴史の墓場から現実世界へと飛びます
東京都、匚囃吠日ホ膩寺ほうぞうぼさついんにじ
*「人類ヒトはなぜ生きるのか……それは……そこに生命があるからだ……」
寺の前で叫ぶ人物……彼は名を手安闇人てやすあんじんと言う。彼は親鸞聖人を全否定し……それ故に
彼の逆である『闇人』を名乗っているのである……だから……人は彼を……『世界の光』と対成す存在
としてこう呼ぶ……『世界の闇』……と……
※ちなみに彼が好きな魚はホウボウ。好きなお茶はほうじ茶。その理由は……ほうじ茶は法事に通ずること
 からであり、ホウボウというのは仏教の最大の罪、謗法罪に通じるからである。(どうでもいいですね)
手安てやす「……」
*「手安てやすとやら……お主のその禍き肉体……我に貸さんか!?」
手安てやすが1人瞑想にふけっていると……どこからともなく声が聞こえてくる……
手安てやす「何だ!?……誰だ!?キサマ……」
バッと咄嗟に辺りを見渡すが……そこには誰もいない……
*「……我が名は……陰轟留牡鴉アンゴルモア……」
手安てやす「アンゴル……モア!?……あの『ノストラ騙す』とやらの似非予言に出てくる魔王か!?」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……名前など……たいした意味はあるまい……私が欲しいのはお前の邪悪な肉体……」
手安てやす「ケッ……」
お前の邪悪な体は我が肉体にふさわしいからよこせ……そう言われても、動じない漢……手安てやす
凄いのか、意味を理解していないのか……
手安てやす「……」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「お前は……世界の闇として善鸞ぜんらんの意思を継ぐ者なのであろう……」
暫く沈黙していると、更に牡鴉モアは語る
手安てやす「……そうだ……人類は速かれ、遅かれ、いずれ死ぬ……だから……儂は神に変わって全ての人類に
 死を教える……それこそが我が宿命」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「人類はなぜ生きる……それはそこに生命があるから……そう、人類はそこに生命があるから
 生きるのである……」
以前、手安てやす牡鴉モア言った台詞をそっくりそのまま語ってみる
※まるで『そこに山があるから登る』みたいなことを……
陰轟留牡鴉アンゴルモア「お前のいう無碍むげの世界への橋渡しをしてやってもいいのだぞ……」
手安てやす「……無碍むげの世界……そう……障りを障りとは思えない世界……そこには怒りも憎しみも、悲しみ
 も哀れみもない……あるのはただ1つ……『幸せ』のみ……」
ちなみに、手安てやすの言う『無碍むげの世界』と世間一般で言われている『無碍むげの世界』とは違いがありますが……
牡鴉モアとは意識が逢っているみたいです。
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……どうだ?手安てやすよ……お前を真の意味で世界の闇にしたててやろう……我が力をもって
 して!!」
手安てやす「フン……そんなもの……返事は最初から決まっている!」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ほう……?」
果たして、手安てやすは何と言うのか!?……そのまま不気味な静寂が訪れる……

#2
陰轟留牡鴉アンゴルモア「しかして……返答は……?」
手安てやす「是……だ!」
陰轟留牡鴉アンゴルモア……キサマに我が肉体……譲り渡そうではないか!と手安てやすは続ける……
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フフフ……ありがたい……」
ズ……ズズズズズズズズッ
言い終えるなり手安てやすを黒き闇が覆う
手安てやす「フ……フフフフ……世界の闇……世界を闇へ!そう!それこそがわが生き甲斐!!フフフ……
 フハハハハハハハハハ!!!!」
ボシュアアアアアッ
手安てやすの笑いとともに手安てやすは消滅し、今、陰轟留牡鴉アンゴルモアが完全復活する
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フフフ……あそこまで壊れた人間ははじめてだった……フ……だが、おかげで最高の肉体
 が手に入った……月天げってん……」
*「見つけたぜ!陰轟留牡鴉アンゴルモア!!!」
ザムッ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ぬ!?」
と、そこに登場したのは……過住かすみ攻太郎
過住かすみ攻太郎「フッ祖父さんの遺言だ……キサマをここで殺……」
グニャリッ
攻太郎が格好つけて叫んでいる間に、牡鴉モアの体が歪み、徐々にそこから消えていく
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フフフ……キサマごときと遊んでいる暇は無い……もし……我をたおしたいと望むなら……
 我が居る場所まで来るがいい!!」
攻太郎「ちょ、待て!逃すか!」
スカアアアッ
空振るソードピークトマホーク……既にその場所に陰轟留牡鴉アンゴルモアはいなかった……
攻太郎「……えええい!!!陰轟留牡鴉アンゴルモアのヤロウ!!!」
忌々しげな攻太郎……だが、ここで足踏みをしている場合ではない……
・
・・
・・・
さてさて、ここで話は紅の墓標に戻ります。
歴史の墓場、紅の墓標
バチッバチバチッ
かみ総介「……来るか……」
白拍子かなり「……ええ、来るわね……陰轟留牡鴉アンゴルモア……」
グニャリッ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「歳殺月天げってん!今こそ決着をつけようぞ!!」
空間が歪み、牡鴉モア参上!!……かくして陰轟留牡鴉アンゴルモアとの戦いが……始まる!


続

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