Eighter -Extra Voyage-
57ther 〜鷹舗家と(いわく)虚舟(うつろぶね) A〜



#0
 鷹舗ちえり。與鷹(よたか)の兄、(すばる)の嫁たる(さわら)の親友であり自らを『ちぇりりん』と呼んでねって言い出す女傑である。
 今回はそんなちえりの……一族の秘密に迫る!?エルシオール
※エ『ルシオ』ー『ル』じゃなく、エ『ピソ』ー『ド』だから!……ってかGATシリーズの旗艦ですか!?

#1
 天四斗(あまよと)、Eighter本部
 それはある日の出来事だった。
 突如勢いよく本部のドアが開かれると同時に中に殴り込む女性
※いや、だから殴り込んでないから
鷹舗ちえり「にゃっははははは〜〜、ちぇりりんだよ。遊びに来たよ!」
一同「いや、用もないのに来ないで欲しいんだが……」
 かつてちぇりりんの実家で電化製品が狂うという事件を解決して以来、定期的にこうして遊びに来るちぇりりん
ははっきり言うと邪魔である。(口には出さないけど……)
ちえり「うんにゃ、今日は依頼なのさ」
一同(じゃ、『遊びに来たよ』って言って入ってこないで欲しい……)
ちえり「実は、奪われたウチの家宝を取り戻してほしいのさ……」
 いきなりシリアスムードで語りだすちぇりりんであった。
梓與鷹(よたか)「それは、穏やかじゃないな……」
 とりあえず、話を聞くことになる
ちえり「ウチの裏山のことを覚えているかい?」
與鷹(よたか)「あんな怪訝(おか)しな名前の山はそうそう忘れられないな……」
 なんせ裏山の名前が裏葉明日(りばあす)山である。リバース……裏……
ちえり「そこで見つかったモノを今そちらで預かってもらっていると思うんだけども、実はあそこに眠っていたも
のはそれだけではなかったのさ」
與鷹(よたか)「何だって!?」
 ちぇりりんの実家の裏山……それはカオサイトでできた遺跡であった。
 そして、その奥には、モノポールが眠っていたのである。
 どうしてモノポールがあんなところに眠っていたのか、そもそもあの遺跡は何だったのか!?
 もっとよく調べておけばよかったかもしれないが、そもそもの依頼が電化製品が狂う原因を調べてほしいことで
もあったため、当時はモノポールが原因だと分かった時点で遺跡をそれ以上調査しようという話にもならなかった
のだ。
ちえり「さて、ここでいきなり重大発表……実はウチの実家はもともとは天四斗(あまよと)にはなかったんだよん」
雨水朧(うすい・おぼろ)「そんなサラっというもんなんですかね……」
ちえり「ではどこにあったかと思う?……ヒントは戦車」
 いや、そんなヒント言われても……
(おぼろ)「戦車……陸自?……横浜?」
與鷹(よたか)「いや、そんな真剣に悩まんでも……」
 あと、横浜だと陸自じゃなくて海自なんじゃない?って思う與鷹(よたか)。
ちえり「正解は茨城県大洗(おおあらい)町だったのさ」
(おぼろ)「あ〜」
 戦車ってそういう……

#2
 さて、ちぇりりんの実家がかつてどこにあったのかはおいといてい、本題に入ろう。
ちえり「ウチの裏山……その奥には巨大な装置が眠っていたのさ」
與鷹(よたか)「巨大な装置?」
(おぼろ)「それはどういう?」
ちえり「にゃはは。それが分からないから困っていたのさ……」
 そして、ちぇりりんはその装置の調査をとある業者に頼んだのだが、それが間違いだったという。
與鷹(よたか)「まさか……」
ちえり「にゃははは!そう、そのまさかなのさ。その業者が装置を奪って逃げてしまったというわけさ」
 こんなことなら最初からEighterに依頼すればよかったと後悔しても遅い。
ちえり「ちなみに、これがその装置の写真なのさ」
 すすっと写真を取り出して見せる。
與鷹(よたか)「これは……」
(おぼろ)「な、なんですかね……これ……」
 そこには、何とも形容しがたい球状の装置が映し出されていた。
 しいて言うならば、UFO……のように見えた。
與鷹(よたか)「で、肝心の業者ってのは?」
ちえり「兎園(とえん)商会って名乗っていたよん」
與鷹(よたか)兎園(とえん)商会ねぇ……」
 聞いたことがない名前だ。
 ともかく、依頼を受けたからにはやり遂げるのがEighterだ
※いや、Eighterじゃなくてもそうじゃないの?
與鷹(よたか)「まぁ、装置は巨大だったんだろ?」
ちえり「そうだよん」
與鷹(よたか)「だったら、まだそう遠くには言ってないはずだ!」
 そして、こんな場所で話しているよりも動いた方が速い!
 と、言うわけで、與鷹(よたか)はちぇりりんと一緒に装置の奪還へ向かうのだった。

 一方その頃……
*「これが伝説のアーティファクト……」
 ちぇりりんから装置をだまし取った兎園(とえん)商会の連中は、その装置を見ながらウットリとしていた。
*「これで我々の研究は進みますね」
*「あぁ……しかし、まさかアーティファクトが天四斗(あまよと)にあるとはな……」
*「それが一番の誤算だった……」
 おかげで無駄に大洗(おおあらい)を戦車で練り歩く羽目になっちまったぜ……としみじみ呟く一行。
*「だが、奴らも馬鹿ではないだろう……」
*「あぁ、ここからは時間との闘い!」
 逃げ続けることが出来れば兎園(とえん)商会の勝利……その前に居場所を特定できればEighterの勝利だ
※本当か、それ!?
 果たして、謎の組織、兎園(とえん)商会の目的とは何か!?
 そして、この装置の正体は何か!?
※まぁ、サブタイトルが盛大なネタバレになっていますが、気にしない。

前の話へ 戻る 次の話へ