#0
　これは、ある1人の女性の悲劇とそこから立ち直るまでを描いたエルガイムMk-�U
※エ『ルガイムMk-�U』じゃなく、エ『ピソード』だからッ！！
　……そんな、君の名は……
※別に誰かと入れ替わるわけではありません。

#1
　滋賀県、某所
＊「そ、そんな……そんなことって……」
　ある日、ある時、重大な事実を知った彼女が、呆然とその場に立ち尽くす……

　翌日
　滋賀県、某高校
教師「あ〜〜、と、いうわけで……もうそろそろ待ちに待った修学旅行だ！……みんな、パスポートは用意できた
か？ん？偽造パスポートなんてもっての他だぞ！！」
一同「誰がですかい！！！」
　ガタンッ
　と、そのとき、1人の女生徒が席を立ち……
　ダダダッ
　そのまま走り去っていく
教師「あ、おい、森吉……」
※ちなみに、彼女の名前は森吉一恵と言います。
生徒「な……何だ！？一体！？」
教師「……まさか、本当に偽造パスポートを作ったのではあるまいな！？」
　シリアスな顔でトンでもないアフォな発言を行う教師……
一同「ンなわけねぇだろ！！」
　と、言うか、とっと探して来い！先生！と生徒が騒ぎ立てるので教師はしぶしぶ一恵を探しに東奔西走するので
あった
※教師の立場が何か低いな……
　……そして……彼女はと言うと……屋上に……
教師「何だ、こんなところに居たのか……」
　ギイッ……
森吉一恵「……先生……」
　振り向いた彼女は……
一恵「……私の名前を言ってください」
教師「ハッハッハ！？どうした！？いきなり……北斗の拳ごっこか！？ジャギ役はやらないほうが身の為だぞ……
まぁ、どうしようもないMってんなら話は別だが……」
　第一ジャギを目指すなら上着を脱いでだな……とか軽くセクハラな発言を行う教師……アンタ、訴えられるぞ…
…
一恵「茶化さないでください」
教師「まぁ、待て、まずは名簿を見てからだな……」
　と、どこからともかく、名簿を取り出す教師
※いや、まず、お前が待て！生徒の名前くらいちゃんと把握しておけ！！マンモス校ならともかく、少子化の昨今
　覚えられない数ではあるまい……と思うのは勝手な妄想なのだろうか……

#2
一恵「……先生……私の本当の名前は大竹一恵なんですって……」
　唐突にそんなことを言われ、キョトンとする教師
教師「はぁ……？」
一恵「……私の家庭のことを知ってますよね？」
教師「ん？……まぁ、あれだろ……夫の家庭内暴力……いわゆるDVから逃げ出して離婚したとかどうの……」
　ちょっと複雑な家庭事情があるんだよな……と教師は呟く……
一恵「……ええ」
教師「それが一体……」
一恵「……私が生まれた時点で離婚はまだ成立していなかったため、法律上では、前の父親の苗字が本名になるん
ですって……」
　だから、自分の名前は本当は『大竹一恵』が正しいのか……と納得する教師ではあるが……
教師「……はぁ、なるほど、法律ではそうなっているのか……」
一恵「先生……私はお母さんの生活をめちゃくちゃにした漢の名前なんか名乗りたくありませんッ！！」
教師「だったら、好きにすればいいじゃないか……」
一恵「……でも、この話には続きがあるんですよ……」
教師「……ほ、ほう……どんなだ？」
　よもや母親が父親を殺したのではあるまいな……と冷や汗タラリの教師
一恵「……今、使っている……つまり、再婚後の苗字ではパスポートは発行できないんです。法律上ではそれは偽
造パスポートになるって言うんです」
教師「ンなっ！！？」
　驚愕の真実に教師唖然……
一恵「……私はお母さんの生活を滅茶苦茶にした漢の苗字でなんか暮らしたくない……だから、修学旅行も……断
念します！！」
教師「……」
　そして……なぜ、彼女が教室を飛び出したのか理解した教師……全ては自分の何気ない軽いブラックジョークが
原因だったのだ
　バタムッ
　と、そこへ、生徒が雪崩れ込む
生徒「森吉さん……あなた……そんな境遇を背負っていたのね……」
生徒「任せろ！！俺たちが……署名を集めてどうにかしようではないか！！」
生徒「おうよ！民主主義、その底力を税金の無駄遣いしかしないブタどもに見せつけてやろうぜ！！」
生徒「そうだぜ！俺達だって、いきなり苗字が変わったらやりにくくてしょうがない！」
生徒「俺達はクライスメイトだろ？だったら、困ったときは……」
生徒「強者を挫き、弱者を助けだ！」
一恵「みんな……」
※サラっと日本のことをトンでもなくけなしている生徒がいます
生徒「うおっし！そうと決まれば新聞部期待のエース……猗藤堂茘々史(あとうどう・りりし)様の力の見せどころだぜ！！」
生徒「お……おお！？」
一同（自称『新聞部期待のエース』……通称『デマを真実に変える男』……彼の手にかかれば手をつないだだけの
カップルがラブホへ直行したなどの改竄に出来るという伝説の漢！！）
※そんな人物に頼んで大丈夫なのでしょうか！？


続