Eighter -Extra Voyage-
36ther 〜恐怖!師匠が来る A〜



#0
 姉に弱みを握られているがため、姉に頭が上がらない漢、枳篤(からたち・あつし)……彼が姉に頭が上がらなくなったのにはワケが
あったのだ……いや、元凶が居たのだ……と、言うわけで、今回はそんな(あつし)の核心に迫るエピオン
※ギリシャ語で『次の』!?……『エピ』しかあってないよ!

#1
 天四斗(あまよと)、Eighter本部
枳篤(からたち・あつし)「いやぁ〜〜〜〜ほぉお〜〜〜〜い!!!」
 いつになく、何故かご機嫌な(あつし)與鷹(よたか)「ん?どうした?いつになくご機嫌じゃないか……(あつし)、何かいいことあったのか!?」
(あつし)「おう、今日は朝からアネキがいない!!うっし!!今日は思う存分羽を伸ばせるぞ〜〜〜」
 思いっきり背伸びをしてみる(あつし)
與鷹(よたか)「……」
 じ〜〜
 そんな(あつし)に……一同の哀れみの目
(あつし)「……何?何だよ?」
百鬼あろえ「ってかさぁ、一体何の弱み握られているわけ?」
(あつし)「そ、そいつぁ言えねぇな……」
 弱みってモンはそもそも人には言えないから弱みって言うんだぜ!と(あつし)……
 いや、まぁ、それは正論だろううが……と與鷹(よたか)……
雨水(おぼろ)「ものすっっっっごく気になるんですけど……」
あろえ「どうしても……言えないってのね?」
(あつし)「当然だろ!」
(おぼろ)「おし!こんなときこそ最終手段!かんな、カモ〜〜ン」
(あつし)「ちょ……待……」
 がしっ
 (あつし)を押さえつける(おぼろ)……と、そこへかんな登場
あろえ「(あつし)はどんな弱みを握られているの……」
(あつし)「わ〜〜〜!わ〜〜〜!!」
白拍子かんな「……い……言えません」
 顔を赧めて眼をそむけるかんな……そんなかんなに一同は凄まじく退く
 ズザザザッ
與鷹(よたか)「……(あつし)……お前……そんな世間に顔向けできないような秘密があったのか……」
(あつし)「いや、あのな……おい……ちょっと聞けって……そもそも俺が弱みを握られることになったのも……全てはあ
の橙の悪魔のせいなんだ!!」
 そして、(あつし)は弁解のために、咆える、叫ぶ!
一同「誰だよ!そいつ!!」
 だが、一同も一同で突っ込み叫ぶ!
あろえ「確か、姉さんは青い悪魔だとか言ってましたよね?」
(おぼろ)「もう1人姉がいるとか!?」
(あつし)「や、やめてくれ……青い悪魔が2人もなんて……なんて縁起の悪い……」
 ガクガクブルブルしながら(あつし)が訴える……
與鷹(よたか)「……そこまで言うかね……」
 しかし、よくよく考えるとその2人って実は似ているんじゃ!?などと(あつし)は思うのであった……

#2
與鷹(よたか)「……で、そのもう1人って……結局誰なんだ?」
(あつし)「……」
 と、そのとき……
 コンコン
(おぼろ)「あ、はい……依頼ですか?」
*「あ、いえ、そういったわけでは無いのですが……」
 オレンジ色の髪をした女性がやってくる
(あつし)「ぐげげげのげぇ!!こ……この声はぁッ!!!」
 その声を聞いた途端、(あつし)が驚愕し、のけぞる……
 もしや……早速ビンゴなのか!?
*「あっ!」
 (あつし)に眼が行く女性。キラ〜〜ンと目が光る……
*「やっと見つけたぁあ!!!」
(あつし)「ヒィイイイイ!!!」
 ザザザザッ
 後退りする(あつし)……だが、彼女は容赦なく襲い来る
*「逃がさないッ」
 ドゴシャアアアッ
(あつし)「おごえはあああ!!!?」
 ……そのまま突撃を喰らい吹き飛ぶ(あつし)。
 その光景を見て、與鷹(よたか)はため息交じりに呟く
與鷹(よたか)「なぁ、(あつし)……お前の身の回りには自分より強い女性しか居ないのか!?」
(あつし)「違うわ!!コイツはただの俺の剣の師匠!!」
*「師匠に向かってコイツだなんて……照れ隠しなのね、全く……こまった坊や」
 ジャキンッ
 双剣を装備して笑顔で迫る
(あつし)「ウヒィイイイイイ!!!!すすすす……すみませんでした!!師匠ぅううう!!!」
 ガバッ
 すぐさま土下座して謝る(あつし)

一同「……」
あろえ「……えっと……その……」
*「ああ、言い忘れましたね。私は二階堂平子(へいこ)、見ての通り(あつし)の調教をしているんです」
與鷹(よたか)「ははぁ、なるほどなるほど」
(あつし)「調教じゃねぇ!剣の修行だ!修行!!」
二階堂平子(へいこ)「ま、似たようなモンよ!」
(あつし)「似てません!!ってか大体何しに来たんだよ……師匠?」
平子(へいこ)「決まってるじゃない……」
 笑顔の平子(へいこ)
平子(へいこ)「私の修行を途中で放り出して逃げ出したバカ弟子にちょっと閻魔の元で罪状をはいてもらおうかと……」
 冷ややかなスマイルでトンでもないことを言い出す平子(へいこ)
(あつし)「シャ……シャレになってないよ……師匠……」
 にじりにじり……
 再び後退りする(あつし)……しかし、相手が相手だ……見逃してもらえるわけはない……
與鷹(よたか)「ダメだぞ、(あつし)……修行の途中で逃げ出したりなんかしちゃ」
(あつし)「違っ!逃げ出したりしてないわ!!」
平子(へいこ)「ちっ……バレたか……」
一同(いやいや、アンタがそれを言わなかったらバレてないというか……なんと言うか……)
(あつし)「で、本当は何しに来たんだよ!師匠!!」
平子(へいこ)「ああ?平子(へいこ)師匠大明女王様とお呼びなさい!!」
 チャキッ
 刀を突きつける平子(へいこ)
一同(どんな称号だぁ!!!)
 ……本当にこの人、何しに来たんだ!?


続

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