Eighter -Chaos Desorder-
58ther 〜荒廃せし黄金帝国マガラニカ D〜



#7
アロッティの全土は未だ放射能に汚染されたまま……放射能汚染を除去する薬剤も底を尽きかけ……しかも
精製方法は途絶えて久しい……
なんとか救いたいと思う與鷹よたかだが……精製方法が途絶えて久しいことにより、断念せざるを得ない……
梓與鷹よたか「……申し訳ない……そんな貴重なものを……使ってしまって……」
更に、放射能除去剤アンチ・ニュークリアは残りわずか……知らなかったとはいえ、使ってしまったことを詫びる與鷹よたか
ソルダーノ・A・アライアンス「何を言います……八大帝国新領主様……我々は貴方方への感謝の念を忘れ
 はしません……そういったはずです……」
……先代とはいえ、貴方方が我々を救ってくださった……ならば、我々が貴方方を救うのは当然である!
とソルダーノは咆える
與鷹よたか「……」
白拍子かれん「あ……そんなことより……ここならどうにか現実世界に戻れるんじゃない!?」
と、かれんはここで、空気を読まず、帰りたい〜〜と言いだす。
百鬼あろえ「た、確かに……それはそうだけど……」
あろえも、現実世界に帰りたいが……アロッティのことも放っては置けない……
ソルダーノ「何、心配なさるな……放射能も……いずれ、衰える……我らの子孫は……いつか、外の
 世界を見ることができますじゃ……」
貴方方が気に病むことではない……これは、アロッティの問題……とソルダーノは言い放つ……
雨水おぼろ「……けど……」
ヴオムッ
コトンッ
ルシャーティー・エィユスミス「こちら、ご注文のカオスプレートでございます」
と、そんな中、ルシャは現実世界へ帰還するためのカオスプレートを転移させ、一行に渡す。
與鷹よたか「……」
與鷹よたかはどうにか、アロッティを救ってやりたい……と、放射能除去剤アンチ・ニュークリアの精製方法やら材料やらを探し出して
みると硬く決意。後に、Eighter一行は見事にこれを達成し、アロッティの民を解放するのだが……それは
また、別の話である。
かれん「さ、では……そろそろお暇いたしましょうか……」
現実世界が恋しくなってきたしね……とかれんは行きと同じく強引にみなを引っ張って帰ろうとするのだが
……
ソルダーノ「お待ちくだされ……」
ソルダーノがそれを止める。
與鷹よたか「……ソルダーノさん……」
*「最長老……これに……ございます」
ササッ
何事か!?と一行が怪訝に思っていると、ソルダーノは若い者に頼んで、奥の金庫から蝶を象ったペンダントを
取ってきてもらう。

#8
與鷹よたか「……それは……?」
ソルダーノ「……八大帝国随一の鉱山帝国が、あるのは周知であろう……」
與鷹よたか「……テーレノ……?」
ソルダーノ「いかにも……」
そして、そこにあるテーレノ坑道から、数多のマテリアルが発掘されるのも、知っているかな?とソルダーノは
付け足し……與鷹よたかは勿論、知っている……と答える。
ソルダーノ「ならば……そのテーレノ坑道に、立ち入ることを禁じられた場所があることは……御存じで
 あるかな?」
一同「立ち入り禁止区域!?」
そんなのは、初耳だ……と一行は首をかしげる。
ソルダーノ「……邪王窟と呼ばれている……そんな場所がテーレノ坑道には存在するのじゃ……」
かれん「で……?」
それは分かったけど、一体それが何なわけ!?とかれんは結論を急かす
ソルダーノ「……四堕天しだてんを滅しているそうではないか……」
一同「……まさか!?」
ルシャとソルダーノの先ほどの会話……そこで、ソルダーノは四堕天しだてんを滅していることを知った……
ソルダーノ「……左様。我が先祖は……そこで四堕天しだてんの1人を封じた……と伝わっておる」
四堕天しだてんが1人をその場所で封印した後、その場所をも封印し、禁断の区域、邪王窟とした……とソルダーノは
語る……
ソルダーノ「……世界の崩壊を止めるには……四堕天しだてんを滅せねばならぬのであろう……?」
かんな「……そのペンダントが……邪王窟へと入る鍵……なんですね?」
ああ、そうだ……とソルダーノは語り、ペンダントをかんなに託す……
チャリッ
ソルダーノ「……頼みましたぞ……」
かんな「はい、任せてください」
あっさりと承諾したかんなはそのままペンダントを仕舞う。
かれん「じゃ、これで今度こそ戻るわよ……」
ルシャーティー「残念ですが、それは出来ません……」
かれん、肩を鳴らしつつ、帰ろう……とするが、ルシャが登場し、それを止める
かれん「……何!?まさか、先に邪王窟へ行って来いって言うの!?」
ルシャーティー「はい、そうです」
私は帰りたいんだけどな……とかれん……
與鷹よたか「……もしや……邪王窟に異変が……?」
ルシャーティー「……ご明察の通り……」
ソルダーノ「くっ……やはり、人の手による封印で……神を束縛し続けることなど……不可能だったと
 いうことか……」
かんな「……リーダー……」
與鷹よたか「ああ」
と、言うわけで、一行はまだ現実世界へは戻れず……テーレノ、邪王窟へ赴き、四堕天しだてんを斃すことを選ぶので
あった……


END

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