Eighter -Chaos Desorder-
48ther 〜財産移動の甘い罠 A〜



#0
日本人が狙われる……Eメールから始まる大規模な詐欺……その名前は……
今回はそんな大規模な詐欺グループを壊滅させるエピソード

#1
天四斗あまよと、Eighter本部
梓與鷹よたか「419事件!?」
突如、そんな話題を振られ、與鷹よたからは驚きの声を上げる
百鬼あろえ「知りませんか?」
雨水おぼろ「いやぁ、どうも歴史は苦手でねぇ……」
與鷹よたか「……それって5・15事件とか2・26事件と勘違いしてない!?」
おぼろ「へ!?違うの!?」
あろえ「違います」
與鷹よたか「近年、日本人を相手に金を騙し取る詐欺の手口だよ」
おぼろ「はぁ……それで被害総額が決まって419億だったりするから419事件?」
※どんな事件だ!?大体、そうだったら、相手が物凄く限られるような気もするんだが……
あろえ「違います。ナイジェリア刑法419条に関する詐欺の手口だから419事件って飛ばれているんですよ
 最初はメールでどこぞの国王だか政府要人だかの隠し財産を海外に移したい。そこで、あなたの講座を貸して
 くれれば高額の謝礼金を差し上げますってな感じ」
とりあえず、あろえが知っている情報をおぼろに提供する。
おぼろ「はぁ……そうなんだ……別に4/19とは関係ないのね」
一同「うん、だから5・15事件とか2・26事件から離れろ!!」
・
・・
・・・
でもって……なんでそんな話になっているのかと言うと……
*「お、お願いします……どうにか、騙されて奪われた金を戻してほしいんです」
依頼人クライアントが419事件のことで依頼に来ていたのだ。依頼人クライアントの名前は葉却兵ばきゃく・ひょう
と言った……
白拍子かんな「主犯グループを逮捕できれば万々歳ですが……」
葉却兵ばきゃく・ひょう「ですが……?」
いや、流石にそんなこと……出来ないだろうな……などと考えるひょうだが……與鷹よたからは違うことを考えて
いた……
與鷹よたか「いや、これは内の内部の事情でしてね……」
ひょう「は、はぁ・・?」
実はアトランティスのフィルタリング機能のおかげでそういう迷惑メールは自動的に完全にシャットアウトされて
いるから依頼を引き受けられないかもしれない……などとは言えない與鷹よたかであった……
※ちなみに、かんながアトランティスを操作して、マニュアルにて一時的に419事件絡みのメールを受信可能に
 することで、この依頼を受けたそうです。
依頼人クライアントひょうは受けてくれたことに感謝し、Eighter本部を去って行った……
與鷹よたか「……さて……」
かんな「はい、既に1件、メールが届いています」
一同「うおっ!?」
さすが、かんなの超運……などと一行は思ったのであった……

#2
メールを確認し、返信する與鷹よたか
與鷹よたか「……ふぅ……これで、あとは向こうから連絡が来るはずだが……」
プルルルルルルル……プルルルルルルル
與鷹よたか「お、早速来たか!?」
ガチャッ
*「もしもし、こちら南アフリカ隠し財産管理センターのものですが、アズサ様は?」
與鷹よたか「ああ、はい、私が梓だが……」
*「まずはですねぇ……」
・
・・
・・・
電話やメールでのやりとり……幾度かの連絡の果てに関税など手数料で10万ドルを費やす與鷹よたか
與鷹よたか「……そろそろヤツラと接触するんだが……」
あろえ「ここまでの出費が10万ドルなんて……痛いんだけど……」
おぼろ「あら?別にあなたが払っているんじゃないから痛くは無いんじゃないの?」
あろえ「……ま、そうだけどさぁ……」
なんだかなぁ……とおぼろ……
與鷹よたか「419事件の詐欺師達はお互いにデータを交換し合っているらしいな」
おぼろ「ふ〜〜ん、そうやって被害者を増やし続けていくってこと?」
與鷹よたか「ま、そんな感じだろう……」
かんな「あ、リーダー、OCTU、持って行ってくださいね」
與鷹よたか「うん?」
かんな「相手の顔でも分かればアトランティスで一発ですから。お願いします」
與鷹よたか「は……はぁ……」
かんな「持っているだけで大丈夫ですので」
與鷹よたか「あ、そう?」
※人間の目をカメラ代わりに情報をアトランティスに送る仕組みになっています。
與鷹よたか「おし、じゃ行ってくるわ」
・
・・
・・・
と、言うわけで與鷹よたかはナイジェリアへと足を運ぶ……
ナイジェリア、空港
*「Oh, Mr Azusa...」
早速民族衣装を着たそれらしい人物のお出迎え
與鷹よたか(ふむふむ……こいつらが……)
*「梓様、どうぞこちらへ……」
リムジンへと案内される與鷹よたか
與鷹よたか「あ、ああ……」
リムジンは高級ホテルへと一直線……
ナイジェリア、某高級ホテル
*「こちらでございます。Mr アズサ」
與鷹よたか「お、おう……」
案内されるがまま、與鷹よたかは部屋の中へ……
與鷹よたか「こ……の人たちは!?」
*「はい、こちらが……」
政府要人とその付き人、そして護衛らが合わせて7人……
*「待っていました。Mr アズサ」
ガシイッ
いかにも政府要人という漢が前に出て、與鷹よたかと握手を交わす
與鷹よたか「いえいえ、こちらこそ」
*「さて、こちらが前金の20億ドル……です」
ガチャンッ
トランクを開け、與鷹よたかに中身を見せる漢……
與鷹よたか「なっ……これは……」
そのトランクに詰まっているものは……何!?


続

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