Eighter -Blindness Wizard-
52nder 〜激務(アーデュアス)の果ての陥落 A〜



#0
 佐野SA(サービスエリア)にて暗躍するは場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)七罪塔(しちざいとう)のルキ。
 異変を察知したEighter一行は佐野SA(サービスエリア)へ急行するのだが、既にそこにはシレントワイザードが待ち受けていた
 果たして、Eighter一行はシレントワイザードを退け七罪塔(しちざいとう)を打ち砕くことができるのか!?

#1
 梶太郎(かぢだろう)がドキエルと死合っている最中、ウェステリアやルキの元へ急ごうとしたかんな。
 しかし、そんなかんなの前に立ち塞がる影があった。
*「おっと、ここから先は立ち入り禁止だぜ?」
 一見するとギャクテン・フーズの社員のように見えるが、かんなの超運はそれが違うと告げる
白拍子かんな「……DA?」
*「フッ、そうよ!我らDA!この場にオーパーツがあると聞いて馳せ参上」
*「貴様はここで退場してもらおう!」
かんな「あなた方の望むものはこの先にはありませんよ?」
 この先にあるのはオーパーツはオーパーツでも場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)だ。
 DA、そして、それらを操る大神の降真靈(こうしんりょう)はこれまで場違いな白き遺物(ポジティヴ・オーパーツ)を狙ってEighterの前に立ち塞がってきた。
 しかし、今回は場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)が狙いなのだろうか?唐突に趣旨替えしたその理由が分からない。
 さらに言えば、この場にいるのは下っ端のDAしかいない。DAを束ねるボスクラスもいなければ大神の降真靈(こうしんりょう)の高
僧もいない。それも不自然だ。
かんな(こんなことをしている場合ではないというのに……)
 かんなにとって目の前のDAは雑魚に等しい。
 だが、今は雑魚にかまっている時間すら惜しいのだ。
かんな(どうして、DAはここへ?……いや、違いますね……きっと、これは……)
 そして、かんなの超運はすぐさまなぜここにDAがやってきたのか、その意味を察知した。
かんな(奴らの目的は私たちの足止め)
茜瑙哭(セドナ)(……つまり、奴らの言うオーパーツが目的というのは嘘ということか!?)
かんな(はい)
 では、なぜ足止めをする必要があるというのか……
かんな「そこをどいてくれないのであれば実力で排除するまでですが」
一同「やってみやがれ!俺たちDAに後退はないんダ!」
 ズドオンッ
 そんなことを叫んでいる間にかんなの横薙ぎが炸裂。
 DAはみんな仲良くリタイアすることとなったのであった。

#2
 一方、ドキエルをぶっ倒すことに成功した梶太郎(かぢだろう)もまた、総介らとともにかんなを追っていた。
梓與鷹(よたか)「なっ、これは!?」
 そして、道中にかんなの手により吹っ飛ばされたDAの連中を見つける
與鷹(よたか)「こいつらも全て七罪塔(しちざいとう)によって天命(ネフェシュ)を奪われたクチってか!?」
(かみ)総介「いや、違うな……」
 見ろ!と総介は倒れている一人を突如引ん剥く。
 一体何を、と、思っていると、倒れている漢はヅラだったことが発覚。
化野梶太郎(あだしの・かぢだろう)「コイツ、ハゲだったってことか……」
 どうでもいいことに驚く梶太郎(かぢだろう)。しかし、重要なところはそれではない。
山咲(やまざき)桜「いいえ、よく見てください」
與鷹(よたか)「ん?」
 ギャクテン・フーズの社員のように思えたそいつらは、しかし、よく見れば僧侶のように見えた。
與鷹(よたか)「おい、総……まさか、こいつらは!?」
総介「あぁ、大神の降真靈(こうしんりょう)……さらに言うならばDAだろう」
與鷹(よたか)「なんでここにDAが?!」
総介「さぁな……」
 だが、ひとつだけ言えることがある。
 この先、シレントワイザードだけではなく、DAとも遣り合わなければならない……かもしれないということだ
與鷹(よたか)「シレントワイザードだけでも厄介だってのに……」
総介「無駄口を叩いている暇はない、急ぐぞ!」
梶太郎(かぢだろう)「おうよ!」
 ともかく、一行はかんなに追いつくべく、先を急ぐのであった。

 そして話はウェステリア VS ルキへと戻る。
ルシュファー「どうだい?人間(パーツ)風情が、身の程を知ったかな?」
 勝ち誇った如くの顔でウェステリアに近づくルキ
ウェステリア「うっ、ぐぐぐぐ……」
ルシュファー「無理して立ち上がっても、何もできないよ?」
ウェステリア「七元徳(ななげんとく)、《希望(エルピス)》、メタトロン!」
 バキンッ
 ウェステリアを捕えるほどの間近に迫ったルキに対して、この時を待っていた!と言わんばかりにUSBメモリ、
もとい、七元徳(ななげんとく)で貫きにかかるウェステリア。
ルシュファー「残念」
 しかし、嘲笑うかのように、いや、その行動を呼んでいたかのようにルキは七元徳(ななげんとく)を破壊する
ルシュファー「あ、しまった、破壊せずに確保して解析すればよかったかも……」
ウェステリア「クソがっ!」
 そして、遂にウェステリアは意識を手放す。


続

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