Eighter -Bizarre Investigate-
41ster 〜理由無き刺傷の刃 A〜
#0
これはとある老人介護施設で起こった殺人事件にまつわる事件簿である。
#1
その事件は宮城県の仙台市で起こった……
宮城県、仙台、老人介護施設・茂庭内豊齢ホーム
*「すまんが……死んでくれるか!?」
*「は!?」
ズバスッドスッ
唐突にそんなことを言い出す謎の人物……そして、次の瞬間、包丁が煌く
*「キャ〜〜〜!!誰か……誰か……人殺しよ〜〜!」
*「てめぇも死ね!」
ドスンッ
一人殺すのも二人殺すのも同じことだと思うから……
※どっかのフリーなノベルゲームのタイトルかよ!
そして、すぐさま警察への通報がなされ……十分後、現場には警察が到着する
警官「あ〜〜、ホトケは茂庭内豊齢(ホームの女性看護師長、助晩洋々((50)と、本施設に預けられていた老人の面
会に訪れていた一人の女性(60)……」
警官「目撃者の証言だと、何でもいきなりやってきた男に包丁で切りつけられたとのことです……」
警官「フム……なるほど……」
警官「警部……鑑定の結果ですが、あの包丁は……岐阜県で造られた稀代の逸品でして、時価十万は下らない代物
らしいです」
警官「ンなことは別にどうだっていい……」
警官「なっ、何を言うんです!警部!これはとても貴重な包丁なんでよ!凶器じゃなければ持ち帰って床の間に飾
りたいくらいなんです!」
警官一同「包丁なんかを床の間に飾るなよ!!」
呆れてものが言えない感じの警官一行であった。
警官「で?肝心の犯人の特徴は!?」
警官「さぁ?……ですが、私のカンですが、相当な刃物マニアだと思いますね……」
警官一同「テメェの意見は聞いちゃいねぇ!!」
警官「と、言うか、刃物マニアが自分のコレクションみたいなものを犯罪に使い、さらに現場に捨て去っていくの
か!?」
警官「チッチッチ……甘いですな、警部、そういうものは使用するものと鑑賞するものと布教するためのものと複
数そろえるのが通」
素朴な疑問……に対し甘い甘いと指を振りながら答える警官
警官一同「いや、オタクじゃないんだから……」
警官「あ〜〜、警部……とりあえず、あの刃物オタクは置いといて、こっちだけで捜査を進めましょう」
警官「ああ、そうだな……」
警官「……で、ですね……その刃物が……あ〜たらこうたらで……」
一人残された警官は誰に言うでもなく刃物の薀蓄を語っている……
#2
宮城県、宮城県警
警官「……どうやら怨恨の線は薄そうだな……」
あれから周囲に聞き込みなどを行った結果そういうことが判明した。
警官「ええ、そうですね。助晩氏も老人ホームの中では聖母のような存在だったようですし……」
あんな聖母の様な女性に看取られるのならば、いつ死んでも本望……という老人も多かったようですと告げる警
官
警官「面接に訪れていた女性も……特に怨みを買うような事は無かったようです……」
警官一同「面接じゃなく、面会な……」
警官「……」
バタムッ
と、そのとき……勢いよく入ってくる一人の男……無論、刃物に関しては譲れない想いのある彼だ。
警官「ちょっと!人が折角刃物の素晴らしさを熱く語っているってのに勝手に帰るってどういう了見ですか!」
警官一同「ってか今まで熱く語ってたんか!」
警官「ええ、もう、おかげで変質者扱いですよ!」
警官一同「もとからそうだろうが!テメェ!」
最もな突っ込みであった。
というか、変質者というか、危ない人だよね……
警官「ヒドイ……偏見です!」
警官「……さて、現段階では犯人の目的も、犯人の特徴も分からない……」
警官「このままでは迷宮入りですね……」
警官一同「マテ!そんなことを言うと……ヤツが……ヤツが来る!!!」
と、アホなことをしていると案の定……
上(総介「……何をバカやっているんだ……お前ら……」
警官一同「……カカカカッかっカカカッカカカカッ……上(警部……ご機嫌うるわしゅう」
※ヤツが出た!ヤツが出た!ヤツが出た!!!
山咲(桜「……何ご機嫌取りをやっているんですか!?貴方たちは!?」
警官「……あの、上(警部……まさかとは思いますが、突然事件の真相を語ったり……なんてことは……しませんよ
ね?」
総介「……おい、そこのお前……」
警官「はい!?」
だが、しかし、総介はそんな警官を軽く無視して刃物マニアを呼ぶ総介
総介「ちょっと来てもらおうか……その包丁とともにな……」
警官「え!?……」
警官一同「まさか……お前が犯人だったのか!!!」
警官「ち、違いますよ!!俺は犯人じゃねぇ!」
総介「ンなことは分かってる!いいから早く来い!」
警官「は、はい……」
……この事件……どうなる!?……そして、総介が刃物マニアを呼んだ思わくは!?
続
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