朱い宇宙そらの侍・祖章エデン
第30幕 〜後追い旅立ち……〜



さて、ひかると切子が旅に出た後、SS学院ではというと……
SS学院
珠数恒次たます・こうじ「おのれぇ……ひかるぅうう!!」
まぁ、当然の如く怒っている恒次こうじら一行
恒次こうじ「おのれぇ!ひかる……リコと愛の逃避行などと……お前なんかなぁ……お前なんかなぁ……怪力リコ
 たんに吹き飛ばされて、文字『通り飛んでけギャラクシー』だ!コンチキショウ!!」
※だから〜〜、杏と切子とを一緒にするなよ……大体出すんならリリィにしろ!(いやいや、それもそれで
 何かすさまじく間違ってますから……切腹!!)
国田正貫まさぬき「フム。それは些か問題のある発言ですな……」
※そしてアンタも冷静にツっこまない……
日宗三月ひむね・みつき「……でも、神鉄……神魔光叢牙しんまこうそうがの威力を忘れたわけじゃないでしょ?」
恒次こうじ「んなモン関係あるか!」
三月みつき「アンタねぇ……」
綱國丸鬼こうこく・まき「まぁ、確かに……どんなに強大な力でも時には切なる想いに負けることもありますし……」
三月みつき「……確かに……ね」
正貫まさぬき「では……どうなさいますか?」
恒次こうじ「フッ……決まっているだろ!追うんだよ!ひかるを!……追ってあのバカに『俺のリコたんにヘンなこと
 をしていないだろうなぁ?』って問いただ……」
ズドゴガギャンッ
全てを言い終える前に三月みつきにシめられる
恒次こうじ「ほげは!!?」
三月みつき「誰が誰のものよ!!」
丸鬼まき「まぁまぁ……落ち着いてくださいお2人さん」
三月みつき「……私は落ち着いているわ……でもね、恒次こうじ……追うったってドコへ行くっての?足取りは杳として
 掴めていないのよ……」
恒次こうじ「……うぐ……」
正貫まさぬき「その点にはご安心を……私、こんなこともあろうかとひかる様に託した我が綱國こうこく財閥の手形に発信機を
 仕込んでおきました」
丸鬼まき「でかしたわ!さすがね!」
正貫まさぬき「お褒めに預かり光栄です」
三月みつき恒次こうじ(……どうしたらそんなことがあると思うんだ!?)
※ってか正貫まさぬきってこんなキャラだったか!?
丸鬼まき「さ、そうと分かったら……追いますよ!みなさん!」
一同「おう!」
と、言うわけで……ひかるの追撃をすることになった一行……まぁアレですね……先生やら学院にはきっと
綱國こうこく財閥の権力を駆使してなんとか宥めたんでしょう……(うわぁ……)
・
・・
・・・
一方……
正入まさいり商店……
正入まさいり五郎「……完成だ……あとはこの技術を応用して……」
工房の奥でブツブツ言う五郎、そしてその隣に佇む娘……
正入道流まさいり・みちる「……これでぇ……」
五郎「……ああ、あと少しで我々の望みも叶うはずだ……そう……あと、少しで……」
ゴンゴン
五郎「おや?誰か……来たみたいですね……」
恒次こうじ「……なぁ、執事さんよぉ……本当にこんな場所にひかるがいるのか!?」
正貫まさぬき「『いる』のではなく、『いた』のです。長時間。ですからこのようにたずねてみたというわけです」
三月みつき「……はぁ……」
三月みつき恒次こうじ(こんな山奥で……儲かってんのかなぁ……ってか……やってるの!?)
と、そんな疑問をよそに……
ガラガラガラッ
シャッターが開き
五郎「はい、はい。正入商店へようこそ、私、当店の店長兼企画担当兼営業兼主夫兼鍛冶屋である、正入まさいり五郎と
 申します」
※出た!名言!
三月みつき恒次こうじ「どんだけ長い役職だよ!」
正貫まさぬき「……こちらにこの写真の人物が来たと思うのですが……」
ひかると切子の写真を見せる
五郎「はい、確かに来ましたね……ふむ、あなた方は彼らを追っている……のですかな?」
恒次こうじ「おうよ!俺達を置いて愛の逃避行としゃれ……」
ドゴスッ
恒次こうじ「げふん!!?」
三月みつき「あ、コイツの戯言は全部無視して構いませんので……」
五郎「……なるほど、事情はまぁ、……多分……きっと……もしかしたら把握しました」
三月みつき(……よく把握できるわね……ってか推定多っ……)
道流みちる「あなたたちではぁ……無理♪……ただのあっし手まと〜ぉい♪」
ひょっこり現れる道流みちる
恒次こうじ「なにぃ!?」
正貫まさぬき「……あなたは……『神鉄手甲の麗暴姫ジェノサイド・クィーン』!!?」
三月みつき「はい!?誰……それ!?」
丸鬼まき「まさか……あの神鉄手甲の麗暴姫ジェノサイド・クィーンですの!?」
正貫まさぬき「ええ、おそらく……間違いはないと思います」
恒次こうじ「な……何ぃい!!?」
三月みつき「……って勝手に話を進めないで……ってか恒次こうじ!アンタ知ってるの!?」
恒次こうじ「いや、全然、みんなに合わせて驚いて……」
ドゴスギャンッ
恒次こうじ「へぎぃい!!?」
言い終える前に三月みつきの鉄拳制裁が飛ぶ……
※今のは完全に恒次こうじが悪い……
五郎「……さて、どうしても彼らを追いたい……そうおっしゃるのですね?」
正貫まさぬき「……ええ、まぁ」
※なんだか勝手に話が進んでいます……
五郎「……なるほど……仕方ありませんなぁ……道流みちる……アレを持ってきなさい」
道流みちる「はぁ〜〜いっ……」
とたとたとたとたっ
と、奥から人数分の刀を持ってくる道流みちる
三月みつき「……それは!?」
五郎「神魔光叢牙しんまこうそうがですよ」
恒次こうじ「な……何だと!?」
丸鬼まき「なぜ、あなたがそのようなものを!?」
五郎「あれ?言いませんでした?……私は店長兼企画担当兼営業兼経理兼主夫兼鍛冶屋……つまり、この刀
 を作った刀鍛冶でもあるのですよ……」
一同「神魔光叢牙しんまこうそうがを……作ったぁあ!!?」
驚くのも無理はない……


続

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