Eighter -Scarlet Nocturne-
23rder 〜傭兵は戦場に踊る C〜



#5
 さて、ここで話は一旦與鷹(よたか) VS イスマイル兄弟に移ります
イシュー・ネゼリアル「貴様にも味わわせてやるぜ!」
マイル・ネゼリアル「アーネンエルベの恐ろしさをなぁ!」
梓與鷹(よたか)「……」 
 確かにアーネンエルベとは先史時代や神話時代の『北欧人種』が世界を支配していたことを証明するための様々
な研究活動を行っていたこともあり、ある意味恐ろしいのは確かだ。
與鷹(よたか)「こっちも負けるわけにはいかないんでね……悪く思うなよ!」
 與鷹(よたか)も天狼甲ショロトルを装備して本気の構え。
イシュー「レイン・オン・ノーアンブレラ!」
マイル「キャット・ザ・セブンライブス!」
與鷹(よたか)「おおっ!神狼九断(しんろうくだん)!」
 どかどかどかどかんっ
 イシューの拳打の嵐、マイルの七連撃……それを與鷹(よたか)は九つの拳打をもってして相殺。
イシュー(こいつ、俺たちの攻撃に対して的確なタイミングで反撃を!?)
マイル(馬鹿なッ!奴には俺たちの攻撃が全て見えているとでもいうのか!?)
 驚愕するイスマイル兄弟であるが、それは正しい。
 與鷹(よたか)が新たに会得した秘技、識狼天見(しきろうてんげん)は感覚を研ぎ澄まし、自分と周りの状況を把握、自分の周りの行動を予測
することが可能なのだ。
與鷹(よたか)(さぁ、どう出る?)
 またこの前みたいに自分を血祭りにあげてパワーアップするという諸刃の刃を繰り出すか……
與鷹(よたか)(いや、待て待て……)
 しかし、與鷹(よたか)はここで最悪の予測を行う。
 それは、この前と今回とで確実に違う一点。
イシュー「おああっ!レイン・オン・ノーアンブレラ!」
パク・リチャウ「え?!ちょ、ままっ」
與鷹(よたか)「貴様ッ!」
マイル「させん!」
 與鷹(よたか)が予測した最悪の展開が今ここに……
 何ということでしょう!依頼人であるリチャウを血祭りにあげることでパワーアップを行うイシュー
リチャウ「うごごご!?なな……な、ぜ!?」
イシュー「これも、奴を斃すための必要な犠牲だ!悪く思わんでくれ!」
 いや、そんなことを言われても納得できるわけがないリチャウ。しかし、イシューは無情にも拳打を緩めない。
イシュー「終わりだ!ハングル野郎!テジョラ(くたばれ)コジョ(消え失せろ)ゴルジョッタ(様ぁ見ろ)!」
※唐突に出てきたハングル語の悪口三連。よい子のみんなは真似しないでね。
リチャウ「ばるすっ!?」

#6
 パク・リチャウ、再起不能(リタイア)……
イシュー「うおおおおっ!」
 血に塗れた拳を天に掲げて叫ぶイシュー。
與鷹(よたか)「くっ……」
 これがイシューの幽闘術、悪鬼の五月雨(デビル・メイ・クライ)の真の力。禍々しいオーラがひしひしと伝わってくる。
マイル「ならば、俺もそろそろ遊びは終わりにするか……」
 ズオオオッ
與鷹(よたか)「なっ!?」
 今までは手加減をしていたとでも!?と思うほどにマイルの力も膨れ上がる。
イシュー、マイル「さぁ!第二幕の始まりだ!」
與鷹(よたか)「はっ!」
 識狼天見(しきろうてんげん)に加えて聖狼躱虚(しょうろうたうろ)を駆使してイスマイル兄弟の攻撃を辛うじて回避する與鷹(よたか)
イシュー「ちょこまかと、小賢しいッ」
マイル「だが、いつまでも避けられると思うな!」
與鷹(よたか)(クッ、確かに……このままでは、マズい……)
 しかし、妙だな……とも與鷹(よたか)は思い始めていた。
 今回の件、総介ならば、事前にこんな展開になることを察知できていても不思議ではなかったはずだ……
 で、あれば総介ならば、事前に何か手を打っていたはず……それが、今回に限ってないということはない……は
ずだ。
※ただ、相手がヴァルカナリアクターであることから、今までのように行かなかったという可能性もありうる
與鷹(よたか)(ってか、梶太郎(かぢだろう)の奴もいい加減に虎伏絶掌(こふくぜっしょう)を極めてほしい)
 いつまでもこんな不完全な状況ではいずれ死に至る。
 しかし、與鷹(よたか)は双虎拳のことはよく知らないので、どうすれば梶太郎(かぢだろう)虎伏絶掌(こふくぜっしょう)を完全に会得できるようになる
のかを知らないのであった。
イシュー「おらあ!レイン・オン・ノーアンブレラ!」
マイル「ハッ!キャット・ザ・セブンライブス」
與鷹(よたか)聖狼躱虚(しょうろうたうろ)!」
 イスマイル兄弟の連続連携攻撃……をまたしても回避。だが、それもいつまで持つか……
與鷹(よたか)(そろそろ梶太郎(かぢだろう)にも手伝ってもらいたいもんだが……)
 いや、しかし……出音(でおん)の方も一人では分が悪い……
與鷹(よたか)(せめて、せめて、あと一人……いてくれれば……)
 やはり、三人でこの四人を相手にするのは分が悪い……
 しかし、現実は非情で……

#7
 ズドオオンンッ
一同「な、なんだ!?」
 その時、突如、この地に降り立つ一人の影
イシュー、マイル「あぁ!?」
バイラ・エウリデス、アーヴァ・エウリデス「なんだ?」
 そいつは、丸眼鏡をかけ、五尺の大太刀を片手に悠然と立つ。
 その姿はまるで覇者〇三剣(トリス〇ギオン)に出てくる那〇蒼のようだった
※いや、その例えはどうなの……
イシュー「てめぇ、何モンだ?」
*「……セイ・ニングライト……」
 ぐぐっと握り拳を見せびらかす。
一同「なっ、アレは!?」
 そこには0の数値が刻まれていた。つまり、彼は《愚者(ザ・フール)》のヴァルカナリアクターだ。
化野梶太郎(あだしの・かぢだろう)「おいおい、更にヴァルカナリアクターかよ……」
 四人が相手でさえ手一杯だというのに、更に増えるとか絶体絶命にも程がある。
與鷹(よたか)「……まさか……そういうことなのか!?」
 総介の予測はヴァルカナリアクター相手でも健在……そして、最強の助っ人としてやってきたのが彼……なのか
もしれない。
イシュー、マイル、バイラ、アーヴァ「邪魔するなら、貴様から殺す!」
セイ「……」
 敵か味方かは分からないが、この時点でバイラヴァ兄弟、イスマイル兄弟と敵対することだけは分かった。


END

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