Eighter -Midnight Howling-
50ther 〜死を喰うハンカチ A〜



#0
 場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)の中位存在がEighterに放った刺客、それは第四部なのに暗殺チーム!
※だからこの際ジョ〇ョは忘れてくれ!
 だが、しかし、七人のうち既に四人は砕け散った!
 クディミとルアドはまだこれからだというのだが果たして、残り三人はいかなる殺し屋なのか!?

#1
 天四斗(あまよと)、某所
*「あの〜、すいません……」
枳篤(からたち・あつし)「んん?」
 (あつし)がEighter本部へと急いで……はいないが、とりあえず向かってると突如謎の女性に声をかけられる。
*「誘薙双剣流(いざなぎそうけんりゅう)の枳(あつし)さんですよね?」
(あつし)「何だ、お前」
 突如流派と共に名前を呼ばれ危機感Maxな曹。すかさず両腰の連理剣に手をかける。
*、*、*「ちょぉ〜〜っと待ったぁああ!!」
(あつし)「ぐげぇ!?」
 そこに参上する三人の女性。
 姉と師匠と自称フィアンセだ!
枳凍子(からたち・とうこ)(あつし)に用が姉であるあるならば私を通しなさい!」
二階堂平子「いいえ、師匠である私を通しなさい!」
阿壇凛「のんのん、フィアンセの私が用件を聞くわ!」
*「ちぃっ……これでは暗殺は叶わぬか……」
(あつし)「何だと!?」
 ぽつりと呟くや否やバリバリっと変装を解く謎の女性……いや、謎の漢。
 そう、彼こそイタリアからやってきた暗殺チーム、暗殺の七人(サイレントキル)の一人!アッズッロ・ヴェネルディである。
凍子(とうこ)、平子、凛「本性を現したわね!」
*「貴様ら、俺が暗殺者だと分かった?」
凍子(とうこ)「当然でしょ、ウチの愚弟に近づこうなんて女がこの世にいるわけないじゃない!」
(あつし)「マテコラ!」
 あんまりな断言だ
*「くそう……暗殺の七人(サイレントキル)が一人、アッズッロ・ヴェネルディ……とんだ失態だぜ!」
 叫ぶと共に胸ポケットから青い色のハンカチを取り出す。
 と、同時にまるで手品の如く両手に双剣。
アッズッロ・ヴェネルディ「これは貴様に死を呼ぶハンカチ、虹女神の逆衣(アイリス・アンチクロス)よ!」
(あつし)虹女神の逆衣(アイリス・アンチクロス)……オーパーツか!?)
アッズッロ「さぁ、死にたい奴は誰だ?」
平子「そういってるけど、どうする?」
凍子(とうこ)「そうねぇ……」
凛「ここはひとつ三人でバトルして勝者があいつと死合うというのはどうでしょう?」
(あつし)「おい、お前ら……」
アッズッロ「アホなこと言ってないで全員でかかって来いよ!」
 くいくいと挑発してみせるアッズッロ
平子「いや……」
凍子(とうこ)「でも……」
凛「ねぇ……」
(あつし)(……この三人にフルボッコにされる未来しか見えないんですが……)
 そもそも、アッズッロの無駄な自信はどこから来るのか?

#2
平子「やっぱりここは私が」
凍子(とうこ)「いや、私が」
凛「なんの、私こそが」
(あつし)「い、いや、俺が……」
平子、凍子(とうこ)、凛「どうぞどうぞ」
 それまで我先にと立候補していた三人娘がすすっと一斉に(あつし)に譲る
(あつし)「うぉい!」
 ダ〇ョウ倶楽部かよッ!
※と、言うか最初からこのつもりな三人娘。
アッズッロ「どうやら今生の別れは済んだようだな……ならば、とっとと死ね!天心流殺法!疾風怒濤(テンペスタ・エ・ウルジェレ)!」
 叫ぶと同時に一気に間合いを詰めるアッズッロ。そして、回転しながら切り刻む。
(あつし)(何で日本語の流派にカタカナの技名なんだよ?)
 思わず心の中で突っ込みを入れる(あつし)。
 だが、今はそんなことをやっている場合ではなかった!気を殺りなおして慌てて迎え撃つ(あつし)
(あつし)神風蛟貔斬(かみかぜきょうひざん)!」
 ズガアムッ
 双剣を地面に叩き付けるか如く突き刺し、衝撃波を繰り出す
アッズッロ「無駄だッ!」
(あつし)「何だと!?」
 だが、しかし、アッズッロはまるで独楽のようにぎゅるぎゅる回転しつつ巧みに衝撃波を回避すると勢いそのま
まに(あつし)に襲い掛かる。
(あつし)「チッ、神風蟒貅斬(かみかぜぼうきゅうざん)!」
 ドンッ
 地面に突き刺した双剣を勢いよく引き抜くと同時に衝撃波を放ち応戦する(あつし)。
アッズッロ「おおお!?」
 (あつし)を殺った!と言わんばかりのアッズッロだったが、先の斬撃に面食らい思わず距離を置く
アッズッロ「少しはやるようだな……だが、誘薙双剣流(いざなぎそうけんりゅう)、恐るるに足らず!」
(あつし)「そう思うなら、これからお前に誘薙双剣流(いざなぎそうけんりゅう)の真髄を見せてやるよ」
アッズッロ「笑止ッ!」
 ズガガガガガガガッ
アッズッロ「うおおおお!?」
 と、その時、突如アッズッロめがけて銃弾が放たれる。そう、凍子(とうこ)だ!
(あつし)「あ、姉貴!?」
 振り向くといつの間にかバヨネットを両手に構え、ドヤ顔を晒す凍子(とうこ)の姿があった。
アッズッロ「死合の最中によそ見とはいい度胸だな」
 そして、そんな隙を逃すアッズッロではない。
 だが、しかし、次の瞬間とんでもない出来事が彼を襲う
平子「鳳嵐神灼陣(ほうらんしんしゃくじん)」
凛「朱雀妖炎陣(すざくようえんじん)」
 ドドンッ
アッズッロ「ぎぃいえええ!?」
 平子が剣気で具現化した鳳凰を、凛が朱雀を解き放ちアッズッロを挟み撃ち。
凍子(とうこ)「これで終わりよ!」
 更にトドメと言わんばかりに凍子(とうこ)が一足飛びにバヨネットを突きつけてゼロ距離射撃
(あつし)「何、この悪魔のコンボ……」
 哀れアッズッロは三人娘の前に砕け散ったのであった。
平子「これくらいの芸当もできないから馬鹿にされるのよ」
(あつし)「……さいですか……」
 開いた口が塞がらない(あつし)であった。


続

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