#3
9年前から謎の失踪を遂げていた9人の女性達……彼女らは等しく木寸本（きすもと）卓也氏に拉致監禁されていたのだ
……そして、それが露見した今……
しかして、拉致の実行犯、卓也はどこにも見当たらなかった……
上（かみ）総介「……さて、行くか……山咲（やまざき）」
山咲（やまざき）桜「はい、警部」
ツカツカツカツカツカッ
と、総介と桜は資料を読み終えた直後、警視庁を後にする
中川邦武「あ、上（かみ）警部……どちらへ！？」
総介「……ハイツ・くじだ……」
警官「……あの……何をしにいかれるんで？」
今更あんな場所に、何をしに行く気なんだろう？と首をかしげる無能警官
総介「……お前らにいちいち報告しないといけないのか！？……木寸本（きすもと）卓也氏の捜索だ！」
警官「いやいやいや、上（かみ）警部！！あそこには9人の女性以外誰もいなかったんですよ……」
総介「……」
無言で去っていく総介
邦武「あの……上（かみ）警部！！！」
と、言うことで無能警官達も総介の後を追い、一行はハイツ・くじへとやってきた
・
・・
・・・
東京都、ハイツ・くじ
総介「建築業を営む父が建てたアパート……息子も建築業をかじっていたそうだな……？」
桜「はい、調書にはそうあります」
総介「……ならば……このアパートのどこかに地下への隠し階段があるはずだ……」
一同「地下の……隠し階段！！？」
桜「……違法……かどうかは知りませんが増改築か何かで地下に部屋を作り、そこに居住している可能性が
　あるということです」
一同「ああ、なるほど……」
流石上（かみ）警部……凄い推理だ……とh無能警官あ感心するばかり
※ちなみに、本当は総介は推理して答えを導き出したのではなく、真理の断片が真実を告げたことで、それを
　ただ唱えているだけだったりするのです。
総介「……さて、ここまで来たんだ……お前らにも協力してもらうぞ！」
一同「へ……？はっ……ただいま！！！」
ドドドドドッ
バカみたいについてきたお前らだ……なにもせず帰るのならば、少しは捜査に役立ってもらおう……と総介
そんな総介の言葉に逆らえるはずもなく、一行は蜘蛛の子を散らすように地下室への入り口を探しに行く
桜「……警部……」
総介「……行くぞ……」
桜「はい」
そして、総介は総介で最初（ハナ）から無能警官に期待をしておらず、故に、真理の断片が見せる真実を元に
桜と共に地下室の入り口へと足を運ぶ

#4
総介「……ここか……」
ズガギンッ
ゴトゴトッ
蒼王の刃（ブルーロード）で壁を切り崩し、現れた地下への道を進んでいく総介、桜……
・
・・
・・・
＊「……ぜん……」
桜「……何か……聞こえますね……」
暫く進むと、何やら叫び声が聞こえる……
＊「……ぉ・・とぉ……あ……い……」
総介「……こっちか……」
声のする方へと向かい……奥にあったドアを開ける……と、そこには……
木寸本（きすもと）卓也「臨兵闘者皆陣列在前！臨兵闘者皆陣列在前！！臨兵闘者皆陣列在前！臨兵闘者皆陣列在前！
　臨兵闘者皆陣列在前！！かぁああああ〜〜〜〜〜！！！」
ろうそくに囲まれ、激しく九字を唱える卓也氏の姿があった……
総介「……儀式の最中邪魔をするが……何のまじないだ？これは……」
卓也「……フン、我がアパートの耐震、鎮魂祈願だ……それ以外に何がある！」
桜「耐震……鎮魂！？」
※耐震は分かるとして……鎮魂って何さ！？
総介「……そのための9人の生贄か……」
監禁された女性は生贄……おそらくはこの儀式が終わり次第殺されることとなるだろう……
卓也「……ああ、これは1359年より始まった我が一族のなわらし……故に生贄を望む……この行い……
　邪魔するヤツは誰であれ排除する」　
総介「……フン、下らんシャレだ……」
総介がそう言い放つと、卓也はキレる
卓也「キサマ、馬鹿にするか！？……代々伝わって来た一族のならわしを！！」
※下らないシャレと言い放ったのは『1359』≒『ひとみごくう』＝『人身御供』ってな語呂合わせ故です
総介「……この事件はここで幕引きだ……」
スラッ
蒼王の刃（ブルーロード）を手にする総介
卓也「フン、今こそ九字の力を解放すべきとき！うおおおお！！！臨ッ兵ォッ！闘ッ！者ァッ！皆ッ！陣ッ！
　列ッ！在ッ！前ッ！かぁあああ〜〜〜〜〜！！」
見事に九字を切る卓也……だが……別にこれといって何も起こらない……
総介「茶番はここまでだ……」
ゴスッ
そんな中、見事に峰打ちを入れる総介であった……
卓也「げふあ！！？」
ドサリッ
総介「……行くぞ……山咲（やまざき）」
桜「警部……彼は……？」
総介「……たまには無能警官に花を持たせてみたくなったのさ……」
桜「そうですか……」
……と、言うわけでやや無責任にこの事件は幕を閉じることとなる……まぁ、警官達は無能であるがバカ
でも無いのでその後、直に卓也氏が発見され、御用となり……事件は無事に終結したので問題はありません。


END