#3
『最近冷たくされるから』……という理由で幼馴染を殺した漢、大伴（おおとも）健二……だが、この事件はそんな
単純なものではない！？……疑念を抱いた総介はEighter本部へとやって来た……
上（かみ）総介「……どうだ？かんな……」
白拍子かんな「……やはりアトランティスのデータベースでも一方的な片思い……となってます」
アトランティスを駆使して大伴（おおとも）健二、友田夕亜のデータを引き出したかんなはその情報をみなに開示する
総介「……フム……」
かんな「……ですが……」
梓與鷹（よたか）「ん？どうした？かんな……」
かんな「……ちょっと不思議なことがあるんですが……」
総介「不思議なこと……だと？」
かんな「はい、友田夕亜氏のデータなんですが……」
パパパッ
アトランティスを操作してデータを引き出し、空間スクリーンに映し出すかんな
かんな「リアルタイムでデータが更新されているんですが、このデータの享年の部分がまだ無いんです」
一同「ん？」
確かに、アトランティスの表示では『友田夕亜（1998:12:24〜　）』となっている
與鷹（よたか）「……リアルタイムってことは……」
かんな「死亡したらリアルタイムで享年がアップされます……」
山咲（やまざき）桜「では……これは……」
與鷹（よたか）「……まだ……生きている！？」
アトランティスのデータベースに狂いがなければ、彼女はまだ生きていることとなる。
そして、アトランティスなど歴史の墓場に属する技術の産物が狂うなどと言うことはまずない……
與鷹（よたか）「ちょっと待て……確か、救急車が来た時点で……いや、死因は心臓をナイフで一突き。誰が見ても
　死亡は明白だった……ハズ……だよな……」
現に、既に友田家では通夜の準備が始まっている。
総介「……と、なれば！？」
バッ
携帯を取り出す総介は……早速どこかへと電話をかける
ピポパポッ
総介「私だ。……ああ、そうだ……で、今彼女の遺体はどこに？……そうか……分かった」
ピッ
手短に……電話を終える総介……
総介「……大至急、東京都へ行く、かんな、お前も……OCTUを持ってくるんだ……」
かんな「はい。分かりました……」
総介「行くぞ！山咲（やまざき）」
桜「はい、警部」
ドタバタッ
颯爽とEighter本部を後にする総介＋2人……

#4
與鷹（よたか）「ちょ……総……」
俺にも説明してくれ……と、言う暇もなく、総介とかんなは東京都へと旅立ち、與鷹（よたか）は1人取り残される。
さしずめ、台風一過といった感じだ……
與鷹（よたか）「……どういう！？……殺されたのは夕亜じゃないってか！？……だったら……一体……誰が
　殺された……んだ！？」
※最もな疑問……しかし、今それにこたえられるものはこの場にいない……
そして……東京都へ向かったかんならはと言うと……
・
・・
・・・
東京都、友田家
友田駈亞（かるあ）「あの……警察が……何か！？」
もう、事情聴取などは終わったはずですが……と母親……しかし、総介は険しい表情で語る
総介「……調査の一環だ……夕亜氏に逢わせてもらう」
駈亞（かるあ）「そんな勝手な……」
桜「いいから、通してください」
ヅカヅカヅカッ
と、勝手に中に入り込む
駈亞（かるあ）「ちょ、警察を呼びますよ……」
総介「だから、俺がその警察だ……」
しかも、並の警官ではなく、SRAPの総介だ！……と、まぁ、流石に叫んだりはしませんが……
駈亞（かるあ）「いやそうじゃなくって……」
パシ〜〜ン
障子戸を勢いよく開け、夕亜氏が横たわっている部屋へと入り……
総介「かんな……頼む……」
かんな「はい」
ピ〜〜
と、OCTUを夕亜氏の体で往復させてスキャニングするかんな
・
・・
・・・
その……分析結果は……
かんな「……やはり……夕亜氏の出来損ないのクローンです」
総介「……そうか……」
粗方予想は出来ていた総介は……特に何の感慨もなかった……
桜「出来損ないのクローンだから生きていてはボロが出る……だから処分する必要があった……」
総介「戻るぞ……今度は取調室だ！」
桜「はっ……」
駈亞（かるあ）「ちょ……出来損ないのクローン！？……本物は生きている！？……どう……いう！？……じゃ、
　コレは……誰！？……え？でも……そん……な……」
フラッ……ドサッ
ふらりと倒れる駈亞（かるあ）……
※ま、無理もないわな……いきなりそんなこと言われりゃ……誰だって……（娘が死んで憔悴していた
　せいもあるし……）
東京都、警視庁
バムッ
一同「上（かみ）……警部！！？」
総介「お前達に付き合っているヒマは無い……大伴（おおとも）健二はどこだ！？」
中川邦武「彼なら今だ取り調べの最中です」
警官「ですが、何を言ってもダメですし……平行線をたどるだけです……」
総介「そんな情報は要らん……取調室だな……」
警官「は、はい」
総介「行くぞ……」
桜「はい、警部……」
ツカツカツカツカ……
そのまま取調室へ足を運ぶ総介……はたして、彼の次なる目的とは一体！？


続