Eighter -Chaos Desorder-
51ster 〜殺人容疑が與鷹よたかに C〜



#5
梓與鷹よたかが殺人を行った!?……だが、そう思えたが、実はこれは天宮ゆたかの復讐であった……そして、今、
與鷹よたかは次なるゆたかの復讐の地(かんながアトランティスで検索した)・がん流島拳道場へ向かい……ゆたかに引導を
渡さんとする……
天宮ゆたか「砕け散りゃあ!!!!」
ヒュバオウアッ
鋭い手刀が梓與鷹よたか(沢村藤一郎に変装中)を襲う
梓與鷹よたか「むおっ!?」
ズバシュアアアアアッ
斬り刻まれる……與鷹よたか
ゆたか「ハッ!他愛ネェ!!!」
所詮、ザコはザコでしかないな……などと思っていると……
バシュアアアアッ
バラバラッ
ゆたか「うおぐ!?」
いつの間にか、マントが斬り刻まれる
ゆたか「ぐ……いつのまに!?」
貴様ぁ……よくも……と、振り向く……と
與鷹よたか「久しぶりだな……ゆたか……」
バラバラッ
ゆたか「お……お前……はぁッ!?」
斬り刻まれたかと思われたのは変装の部分のみ……そして、與鷹よたかが姿を現す
與鷹よたか「俺の名を語り殺人を犯すなどと……そうまでして俺を貶めたいのか?」
ゆたか「黙れ!與鷹よたか!!キサマに負けたあの日から……俺は絶対にキサマをブチ殺すと心に決めた!!」
グっと拳を握りしめてゆたかは叫ぶ
與鷹よたか「負け犬の遠吠えとは見苦しいだけだぞ……ゆたかゆたか「黙れ!黙れ!黙れ!!さらにパワーアップしたわが拳!受けてみよ!!はああ!!!邪狼群憑じゃろうぐんひょう!」
ドオンッ
黒い氣を身に纏いパワーアップ
ゆたか「うおおおああああああ!!戮狼戴天ろくろうたいてん!」
ギョアアアアッ
拳に纏ったオーラが狼の顔を成し、與鷹よたかに襲い掛かる
與鷹よたか聖狼躱虚しょうろうたうろ!」
フオッ
ドギャオンッ
ゆたかの拳撃を回避し、渾身の一撃を喰らわす與鷹よたか
ゆたか「ぬ……ぐおおお……」
ザザザッ
ダダンッ
そのまま弾き飛ばされるが体勢を立て直すゆたか
ゆたか「ヘッ……やりおるわ……」
こうでなくては殺し甲斐がない!とゆたかがニヤリと叫ぶと……與鷹よたかは語る
與鷹よたか「……お前の負けだ……ゆたか……」
ゆたか「戯言をおお!!!虐狼魔覇ぎゃくろうまは」
ヒュゴアッ
上空を舞い、そのまま重力加速をつけてまるで與鷹よたかを食いちぎるが如く突き殺しにかかるゆたか
ガオッ
バシイッ
ゆたか「な……にいい!?」
與鷹よたかを確実に捉えたかと思えたその拳打は……しかし、與鷹よたかに軽々と受け止められる

#6
與鷹よたか「魔道に堕ちたお前の拳では俺はたおせんよ」
みしみしみしみしっ
ゆたか「ぐ……ごお!?」
そのままゆたかの腕をし折る勢いで握り始める與鷹よたか
ゆたか「……なめるな!與鷹よたかぁッ」
ビュオアアアッ
すかさず左手での刺突を放つゆたか
與鷹よたか「ほおっ」
バッ
ダムッ
咄嗟にゆたかの右手を放して、回避と同時に距離を置く與鷹よたか
ゆたか「……俺はあの時からずっと考えた……貴様に……なぜ負けたのか!?」
與鷹よたか「……いや、さっき言っただろ……魔道に落ちたお前の拳では俺に届かん……と」
ゆたか「黙れぇぃ!!」
怒鳴り散らかすゆたか……俺に負けてからずっとその原因を考えて……挙句考え過ぎて抜け毛に困っているのか
などとどうでもいいことを考えてみる與鷹よたか※ってか死合の最中に何を考えているんだ!與鷹よたか……そんだけ余ゆたかなのか!?
怒りに震えながら、ゆたかは更に叫ぶ
ゆたか「考え、行動し、俺は気付いた……俺に足りなかったのは悪だと!双狼拳そうろうけんの……封じられし奥義の本質は
 悪であると!!」
與鷹よたか「はぁ……」
ならば、双狼拳そうろうけんの正統な奥義の本質はさしずめ『愛』か……などと某北斗の名を冠した拳法っぽいことを考えて
みる與鷹よたか
ゆたか「数々の虐殺、悪行の上に手に入れた俺の究極奥義!!受けてみろぉお!!」
グオアアアッ
そう叫ぶと同時にゆたかの邪気が更に増す
與鷹よたか「……引導を渡してやるから……かかって来いってんだ!」
ゆたか「死ねぇあああ!!獄狼砕界天ごくろうさいかいてんッ」
ドグオアアアアッ
両手、頭に黒い気を纏い、ケルベロスのような姿で與鷹よたかに襲い掛かる
ゆたか「ほおあああああ!!!!」
與鷹よたか「……冥狼舞吼めいろうぶこう!」
ゴッ
ゆたかの視界を一時的に奪う與鷹よたか……だが、
ゆたか「今の俺に視界など関係無い!砕け散れ!!!」
ドドドドドドッ
既に與鷹よたかの位置を補足済みのゆたかは……そのまま拳の嵐を與鷹よたかに見舞う
與鷹よたか「うおおう!」
ドンッ
カウンターの如き與鷹よたか渾身の一撃……
ゆたか「ご……ふぁああ!?」
ドギャアアッ
視界を封じられていたせいで、まともに喰らって弾き飛ぶゆたか
與鷹よたか「終わりだよ……ゆたか……」
ゆたか「ぬ……ぬうう……」
ガクリッ
ゆたか「な……か……体が……動かん!?……だと!?」
ドタドタドタドタドタッ
その場にひざまずき、身動きが取れなくなっていると……そこへ駆けつける警官隊
中川邦武ほうむ「天宮ゆたか蝦原えびわら源三郎殺人の容疑及び、沢村藤一郎殺害予告の殺人で逮捕だぁ!!」
ゆたか「く……く……そおお!!」
ガチャリッ
と、言うわけで、呆気なく御用……
邦武ほうむ「いや、すまん……梓氏……疑って悪かった……」
中川警部……心にもない謝罪をし、去っていく
※ちょ、『心にもない』ってどういうこと!?
……こうして天宮ゆたかの復讐劇は……終わった……だが……いつか刑期を終えた後……あるいは服役中
に脱獄した時……また復讐に燃え出すかも……しれない……
與鷹よたかVSゆたかの因縁は……まだ終わらない!?


END

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